核兵器禁止条約発効受けて映像を追加 核廃絶訴えるサーロー節子さん追う「ヒロシマへの誓い」

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4月17日に劇場公開される、核廃絶を訴え続けるサーロー節子さんを追ったドキュメンタリー映画「ヒロシマへの誓い サーロー節子とともに」に、本年1月22日の核兵器禁止条約(核禁止条約)発効を受けて撮影された特別映像が追加されることが明らかになった。特別映像は、日本で初公開となる。

追加されるのは、核禁止条約が発効されたその日に、スーザン・ストリックラー監督が撮影した1分45秒の映像。深夜のニューヨークの国1連ビルに映し出されるサーロー節子さんの顔の映像、「2021年1月22日、核兵器は常に非人道的、今日から違法」という文言が英語と日本語で表示される。そして、オーストラリア、ドイツ、エチオピア、ネパール、ベルギー、カナダ、ニューヨーク、広島などで核禁条約発効を願ってきた人々が歓喜する姿、「最終目標である核廃絶まで条約批准国は増え続ける!」という節子の力強い言葉、核禁条約に署名した86カ国名(日本は含まれていない)が映し出されて終わる。

サーロー節子さんは、広島女学院の生徒だった13歳の時に被爆し、300名以上の学友を瞬時に亡くした経験を持つ。カナダ人と結婚してトロントに移住後、国連などで被爆者としての体験を世界中の人々に語り伝え続け、核兵器禁止条約の推進に貢献してきた。2017年にICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞した際には、受賞スピーチを行った。

「ヒロシマへの誓い サーロー節子とともに」は、2015年からサーロー節子さんの姿を追った映像とともに、本作のプロデューサーで被爆二世でもある竹内道さんが、サーロー節子さんとの出会いによって自身を見つめ直す姿も映し出される。サーロー節子さんと竹内道さんの2人の人生を重ねあわせる構成についてスーザン・ストリックラー監督は、「政治的ではなく個人の物語として描くことで、核廃絶運動には誰でも何かのきっかけがあれば関われることがより伝わる」と語っている。

【作品情報】
ヒロシマへの誓い サーロー節子とともに
2021年4月17日(土)ユーロスペースにてロードショー 順次全国公開
配給:3DAP Japan

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