富士山の溶岩、相模原や小田原にも 火山防災協が新想定

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富士山噴火の新たな想定を了承した富士山火山防災対策協議会。オンラインで開催された=26日、神奈川県庁

 富士山の大規模噴火で溶岩が大量に流れ出ると、相模原市や小田原市など神奈川県西部の7市町にも到達する可能性があるとの新想定が、26日まとまった。静岡、山梨、神奈川の3県などでつくる富士山火山防災対策協議会が最新の知見を踏まえて試算したところ、影響範囲が拡大した。

 新たに溶岩流の到達が見込まれた神奈川県内の自治体は、山北町、南足柄市、開成町、松田町、大井町、小田原市と相模原市緑区。最短で到達するのは33時間後の山北町で、最も遅いのは740時間後の大井町となっている。

 富士山から大量の溶岩が噴出した最大規模の噴火としては、平安時代の864~866年に起きた貞観噴火が知られている。その痕跡などを基に国が2004年にまとめたハザードマップでは、静岡、山梨両県の計15市町村にとどまっていたが、今回の見直しにより、静岡市や山梨県大月市などを含む3県の計12市町にも到達する可能性が新たに示された。これらの地域は活動火山対策特別措置法(活火山法)に基づく火山災害警戒地域に指定される見通しで、住民の避難対策などを検討することになる。

 溶岩流は富士山で見込まれる火山現象の一つ。千度前後の高温となるため、家屋や森林などを焼失させるが、斜面を流下する速度は遅く、発生後の避難は可能とみられている。