長崎県五島市のNPO法人五島あすなろ会(土岐寛志理事長)が、本格的な五島手延べうどんを電子レンジで温めるだけで味わえるカップ商品を開発した。新型コロナウイルス禍で経営するうどん店の客足が減る中、市内のスーパーなどで販売し販路拡大を目指す。
同法人は市内で、就労継続支援B型事業所の製麺所や、もちもち食感の生麺が人気の製麺所直営うどん店「ばらもん亭」を営む。しかし、昨年からの全国的な新型コロナ流行や島内での集団感染などの影響で、来客は前年の半分ほどに落ち込んだという。
そこで自宅でも気軽に食べてもらえるよう、五島うどんではあまり例のない冷蔵の「カップうどん」に着目。ゆでた麺とゼラチンで固めたあごだしスープ、肉などの具材が入ったカップを電子レンジで加熱するだけで食べられるようにした。店の味に近づけるため、生麺のもちもち感が残るゆで方や、麺とスープの塩分バランスなどの微調整を重ねてきた。
商品は肉うどん(490円)、きつねうどん(390円)、素うどん(290円)の3種類。27日からばらもん亭、4月から市内の一部スーパーで販売を始める。カップうどんのラベルにはばらもん亭で使える割引券も付けており、土岐理事長は「店で食べたことがない人にも(スーパーで)手に取ってもらい、来店するきっかけになれば」と期待している。
レンジで温めるだけ 五島うどん カップで手軽に 本格的な味を 五島あすなろ会が開発
- Published
- 2021/03/26 23:35 (JST)
- Updated
- 2021/03/27 16:56 (JST)
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