【26日】クラスター可能性も 上五島病院 新たに3人コロナ感染

新型コロナウイルス感染者の入院状況(25日午後7時現在)

 長崎県は26日、新上五島町の3人の女性が新型コロナウイルスに感染したと発表した。3人はいずれも県上五島病院の入院患者で、先に陽性が判明した同病院の20代女性職員の接触者。県は同病院すべての医療従事者と入院患者ら約560人を検査するとしており、今後クラスター(感染者集団)に発展する可能性があるという。
 県は同日、上五島医療圏の病床確保のフェーズを「1」から「3」に引き上げ、17床を確保するよう医療機関に要請。3人が入院している。県内では直近1週間で10人の感染が確認されており、県は感染防止対策の徹底を呼び掛けている。
 県によると、入院患者3人は40代会社員が1人、80代無職が2人。いずれも軽症・中等症。県上五島病院では20代女性職員のほか、60代男性職員の感染も確認されているが、この5人の関連性が不明確なため、現時点でクラスターと判断していないという。
 検査対象の約560人のうち82人は25日に検査を終え、26日公表の3人の感染が判明した。
 同病院には長崎大学病院の専門医1人と県壱岐病院の看護師2人が応援に入った。週明けには長崎医療センターからも派遣する予定。
 また新上五島町の入院患者1人に重症化の恐れがあるとして、海上自衛隊のヘリなどで長崎市の指定医療機関に搬送した。
 同町は27日から町営体育館や野球場など36施設や、温浴施設を当面使用禁止とする。


© 株式会社長崎新聞社