ケネス・アンガーの謎に迫るドキュメンタリー『アンガー・ミー』1週間限定劇場公開が緊急決定!

映像作品集『マジック・ランタン・サイクル』HDリマスターが渋谷アップリンク、吉祥寺アップリンク、京都アップリンクほかで上映中のケネス・アンガーだが、謎と神話に満ちた映画作家ケネス・アンガーに迫るドキュメンタリー映画『アンガー・ミー』(エリオ・ジェルミーニ監督/71分/2006年)をアップリンク渋谷にて1週間限定で劇場公開することが決定。

本作品は、アンガーへのインタビューを軸に盟友ジョナス・メカスの証言などで構成されたドキュメンタリー映画で、3月31日(水)発売の『ケネス・アンガー マジック・ランタン・サイクル HDリマスター』Blu-rayに特典映像として収録されている。

『ケネス・アンガー マジック・ランタン・サイクル HDリマスター』Blu-rayでは、本編全10作品すべてにケネス・アンガーによるコメンタリーを収録、ほかにも、元ブロンディで『トランプ時代の魔術とオカルトパワー』の著者ゲイリー・ラックマンによる解説や、『プース・モーメント』の元となる予定だった作品『プース・ウィメン』のアンガーによる直筆スケッチのミニポスターが封入されている。

イタリア人映像作家エリオ・ジェルミーニが、生と死をテーマに作品を作り続けたケネス・アンガーの遍歴と映画術を捉えたドキュメンタリー。ジェルミーニ監督自身がアンガーへ行なった出生から現在までを語るインタビューを軸に、アンガーの盟友ジョナス・メカスへのインタビューや豊富なアーカイブ・フッテージにより構成されている。少年時代に『真夏の夜の夢』に出演したことをきっかけに映画の道を志し、インディペンデント映画を学ぶためにヨーロッパに赴きジャン・コクトーやマヤ・デレン、ヴィスコンティ、パゾリーニらと交流を持ったという逸話をはじめ、『マジック・ランタン・サイクル』収録作品の舞台裏が饒舌な語り口で綴られる。

映画の最後でアンガーはこう語る。「私は映像詩人だ。コクトーが生み出した流れを喜んで継承する。生は死と同じくらい神秘的だ。どちらも誰にも解けない謎だろう。恐ろしくて不可解な謎というより興味をかき立てられる謎だ。自分の次の大いなる冒険が死でも構わない。それは新たな挑戦だ」

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