【春場所】3度目Vに王手! 照ノ富士が “お得意様” 朝乃山を破って3敗キープ 

朝乃山(右)を寄り切った照ノ富士

大相撲春場所14日目(27日、東京・両国国技館)、関脇照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)は大関朝乃山(27=高砂)を寄り切りで破り、3敗を堅持。優勝争いの単独トップに立ち、3度目の優勝に王手をかけた。

過去、朝乃山には4戦全勝。先場所も大関に何もさせずに完勝した合い口のいい相手で、この日も立ち合いから照ノ富士の流れだった。もろ手突きを正面から受け止め、左上手を取る万全の内容。途中、相手の投げに崩されかけたが、それもしのいで力強く前に出て寄り切った。

それでも取組後に笑顔はなし。落ち着いた様子で取材に応じた。「冷静にやろうと思っていたのでよかったと思う。必死に前に出ることしか考えてなかった」。朝乃山との相性の良さについて聞かれても「どんな相手にも自信を持ってやらないと勝てない」と全力でぶつかった結果を強調した。

3敗で並んでいた小結高安(31=田子ノ浦)が敗れたため、単独トップで千秋楽に向かう。「明日、一日頑張ります」。短い言葉に優勝と大関復帰への思いを込めて国技館を後にした。

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