【柔道】負傷明けの原沢久喜が全快宣言! 海外遠征で「経験を持ち帰りたい」

オンライン取材に応じた原沢久喜

東京五輪柔道男子100キロ超級代表の原沢久喜(28=百五銀行)がグランドスラム(GS)アンタルヤ大会(4月1~3日、トルコ)とアジア・オセアニア大会(同6~9日、キルギス)の2連戦を前に取材に応じ、1月のマスターズ大会(ドーハ)での負傷から全快したことを明かした。

約1年ぶりの国際大会出場となったマスターズ大会では、初戦の2回戦でウクライナ選手の小外掛けを受けて右脇腹を負傷。その後の検査で肋骨骨折が判明し「1か月くらい安静にしていた」という。だが順調に回復し「打ち込みも始めた。今は全く問題ない」。今回の遠征に向けて態勢を整えてきた。

五輪イヤーということもあり、マスターズ大会でかなわなかった「実戦経験を積む」という目的を、今回の2連戦で果たす考えだ。「国内で練習をしていると、どうしても自分より力が強い人や体格が大きい人と練習ができなくて、組み手も相手に有利な形をつくらせている。そういう中でやっていると、外国人とやった時にこの前の試合のように投げられてしまう。なので、今回は外国人とやることを意識して練習してきた」とポイントを絞った調整を進めてきた。

負傷明けであえて連戦を選択したのも実戦感覚を取り戻すため。帰国後には新型コロナウイルス感染予防で2週間隔離されるが、その期間も今回一緒に遠征する100キロ級代表のウルフ・アロン(25=了徳寺大職)や90キロ級代表の向翔一郎(25=ALSOK)と合同稽古をすることで強化に努める。「限られた人数でしか練習できないが、組み合うことができればいい」と無駄にするつもりはない。

本番まで約4か月。最大のライバルとなる同級五輪2連覇中のテディ・リネール(31=フランス)ら海外勢のコンディションが上がっていることも感じている。「経験を持ち帰りたい」と実り多き遠征にするつもりだ。

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