【春場所】照ノ富士が3度目V王手 貴景勝、高安、碧山ら4敗力士の逆転あるか

照ノ富士は大関復帰を飾る優勝となるか

大相撲春場所14日目(27日、東京・両国国技館)、関脇照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が大関朝乃山(27=高砂)を寄り切って3敗を守り、優勝争いの単独トップに立ち、千秋楽で4敗の大関貴景勝(24=常盤山)を破れば3度目の優勝が決まる。

横綱白鵬(36=宮城野)が途中休場した今場所は大関陣に期待が寄せられたが、3大関は3日目までに初黒星を喫するなどスタートダッシュに失敗。そんな中、存在感を見せたのが照ノ富士と小結高安(31=田子ノ浦)だった。

大関復帰を目指す照ノ富士は〝3場所33勝〟のノルマを達成。その後も白星を重ねて復帰に当確ランプが点灯した。千秋楽に向けては土俵下の高田川審判長(54=元関脇安芸乃島)も「照ノ富士は強い。負けもあるが、取りこぼしたという相撲で地力はあるなと。集中力が高まっているように見える」と期待を寄せる。

一方、高安は9連勝で一時は後続に2差をつけながらも終盤戦で失速。この日は幕内翔猿(28=追手風)に屈し、自力優勝が消滅した。千秋楽は幕内碧山(34=春日野)との〝4敗対決〟で、照ノ富士―貴景勝戦の結果を待つことになる。

1場所15日制が定着した1949年夏場所以降、11勝4敗の優勝は3度しかない。照ノ富士が貴景勝を下して賜杯を手にするのか、または貴景勝が優勝決定戦に持ち込むのか。そこに割って入るのは高安か、それとも碧山か――。

絶対有利の照ノ富士は「明日、一日頑張ります」と気を引き締めた。

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