【春場所】優勝した照ノ富士 10日目にヒザ負傷していた

照ノ富士のひざはやはり負傷していた

大相撲春場所千秋楽(28日、東京・両国国技館)、関脇照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が大関貴景勝(24=常盤山)を押し出して12勝3敗とし、4場所ぶり3度目の優勝を果たした。また、直近3場所で36勝を挙げたことで日本相撲協会は臨時理事会を開くことを決定。大関復帰が確実となった。

昨年11月場所、照ノ富士は1差で追う貴景勝を破って決定戦に持ち込みながらもあと一歩及ばなかった。

だが、立場が逆転した今場所は一発で優勝を決めた。負ければ幕内碧山(34=春日野)を含めた〝巴戦〟になるところだったが「そうなっても力を出そうとしか考えてなかった」と覚悟はできていた。

そんな照ノ富士は10日目にヒザを負傷し、痛み止めを打ちながら土俵に立っていた。

師匠の伊勢ヶ浜親方(60=元横綱旭富士)が明かす。「(本人が)痛いと言っていた。ただ、治療しながらやっていたら尻上がりに良くなった。回復が早かった」

両ヒザに爆弾を抱える照ノ富士は「(ヒザは)完全に治っているわけではない。常に痛みはあるけど付き合っていかないといけない。どうこう言っても仕方ないので精一杯やっただけ」ときっぱり。常人の精神力ではないことは間違いない。

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