「太陽から地球に届く熱エネルギー」 草野仁科学賞に橋本君

草野仁科学賞を受けた橋本君=長崎市科学館

 長崎市科学館が県内の小中学生を対象に募集し、自然科学についての研究作品を表彰する「草野仁科学賞」に、本年度は諫早市立小栗小4年の橋本薫君(10)が輝いた。「太陽から地球に届く熱エネルギー」の題で、色や素材の違いで太陽熱の伝わり方に差があることを、街頭調査や実験の結果から明らかにした。

 名誉館長の草野仁さんを冠した賞は、子どものころから科学に興味を持ってもらおうと、昨年度創設。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、昨年度は表彰式を取りやめていた。今回は夏休みの自由研究を中心に、観察日記や標本など21点の応募があった。
 橋本君は、着ていた服の色によって、暑さの体感が違うことに気付いたことから研究を始めた。街中で車や看板、道路、石の温度を測って回るなどして「黒に近い色は温度が高く、白や透明に近い色は温度が低い」との結論を導き出した。
 27日に長崎市油木町の同館で表彰式があり、指定管理者の長崎ダイヤモンドスタッフの大熊稔幸社長が各受賞者に賞状を手渡した。橋本君は「とてもうれしい。これからも、みんなが面白いと思う実験や研究をしたい」と喜びを語った。

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