【フィギュア】まさかの7位・紀平梨花に必要なのは元世界女王・安藤美姫の〝鈍感力〟

紀平は惨敗7位。表彰台にも上れなかった(ロイター)

フィギュアスケートの世界選手権(スウェーデン・ストックホルム)、男子フリーで女子エースの紀平梨花(18=トヨタ自動車)はフリーでミスが続き7位。初の世界女王どころか、表彰台にすら立てなかった。元世界女王の安藤美姫(33)は「調整がうまくいってなかったのだと思いました。エッジの位置や靴の硬さなどすごく敏感な選手なので、そこが合わなかったのでは」と指摘した。

紀平は人一倍、繊細だ。靴の調整はミリ単位までこだわり、衣装は左右の装飾の重さが少しでも違うと嫌がる。試合前に「眠れない」と悩んだこともあった。今回もSP(夕方)とフリー(夜)の〝時差〟を原因に挙げ「夜型にしておくべきでした」としきりに反省した。

安藤は「紀平選手の繊細さが裏目に出たかもしれません」と分析する。現役時代は既製品の靴を使って女子世界初の4回転ジャンパーとなるなど、細かいことにはこだわらない大ざっぱな性格。紀平は以前に「私からすると信じられない。なんで跳べるのか…」と安藤の〝鈍感力〟に驚がくしていた。そのような、いい意味での「アバウトさ」が今のエースには必要なのかもしれない。

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