「変えたい」思い結実 大久保さん 地力で勝利

諫早市長選

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当選を確実にし、笑顔で支持者とこぶしを合わせる大久保さん(中央)=28日午後10時7分、諫早市永昌町の選挙事務所

 「諫早に来てよし、住んでよし、育ててよし」を合言葉に、諫早市長選を制した元参院議員で前県議の大久保潔重さん。「諫早を変えんばいかん」-。市民の大きな声を背に受けて、知名度の高さを生かした選挙戦で、12年ぶりの市長交代を実現させた。政党や組織の後押しは乏しく、日頃から「炎のローラー」として地域回りを続けてきた地力で勝利をつかんだ。

 28日夜、永昌町の選挙事務所。テレビの画面に当選確実のテロップが流れると、大勢の支持者が跳び上がった。大久保さんは「市民の期待に応えられるよう、オール諫早で郷土を盛り上げる」と宣言し、笑顔を爆発させた。
 諫早市で生まれ育ち、福岡県などで歯科医師を務めた。政治の道が諦められず、2003年、県議選諫早市区で初当選を飾った。自民からの政権交代を訴えた旧民主党ブームに乗り、07年、参院選長崎選挙区で初当選。1期6年、医療者の視点を生かして、国政で活躍した。13年の参院選と14年の衆院選長崎2区で相次ぎ落選。15年4月、無所属で県議に復帰した。
 諫早市長選への出馬は以前から“待望論”があったものの、前回、「50年に1度」の大型事業が進む宮本市政の継続を望む声に見送った。今回は違った。新型コロナウイルス感染拡大に伴う地域経済への支援や、近年激甚化する自然災害への対応を見て、「今こそ自分の出番」という思いが高まった。
 支援者の意見を慎重に聞きながら、今年1月、正式に出馬表明。長年続けている地域回りを1日500軒前後も敢行。人口減少が著しい旧5町の不満を肌で感じ、各町支所を中心とした交通弱者対策やにぎわい創出などの政策を練った。
 毎日、歩き回った活動もあり、1カ月で体重約5キロ減少。フットワークよく駆け回る姿が勢いを付けた。戦後に公選法が施行されて以来、政治家出身の市長は2人目。大久保さんは「諫早の未来へ先頭に立って頑張りたい」と力強く誓った。