台湾が2021年世界システム統合会議を開催、スマートシティーの発展を導くAIとIoTに重点

台湾経済部Chuan-Neng Lin次長(中央)がシステム統合アウトバウンド賞を授与

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【台北2021年3月26日PR Newswire=共同通信JBN】2021年の第3回World System Integration Conference(WSIC、世界システム統合会議)がオンラインで開催された。フォーラムのバーチャル(オフラインとオンライン)開催は今回が初めてである。同会議ではスマートシティーの開発トレンドが討議され、システム統合の国際協力によるビジネスチャンスが生まれた。

台湾経済部工業局の陳佩利(Pei-Li Chen)副局長はスピーチで、システム統合は近年、工業開発の重要なトレンドになっていると述べた。経済部工業局はスマートシティーとタウン2.0プロジェクトを促進し、国際提携をその目標に結び付けている。

▽SIPA「オンライン展示会」の開始

Covid後の時代に呼応し、経済部工業局と経済部は台湾の多様なシステム統合スマートソリューションを実証する目的で台湾Osense Technology Co., LTDの O’EXPOオンライン展示会ソリューション「SIPA Online Exhibition Center(SIPAオンライン展示会センター)」と連携し、Sysem Integration Promotion Alliance Project Offce(システム統合推進アライアンスプロジェクトオフィス)をオンラインで展開する。このオフィスはオフラインのビジネス上の議論プロセスをバーチャル化し、システム統合とオフライン/バーチャル統合の新しいタイプのサービスを提供する。また、ユーザー行動を認識するためのAI分析技術が組み込まれ、クライアントのビジネス討議を主導し、展示会の結果を最適化して決定までの効率性を高める。

▽2021年システム統合アウトバウンド賞
受賞したFETC International CO., LTD.はRFID Multi Lane Free FlowをインドのNH44ハイウエー(デリーからチャンディーガル)に実装した。そのプロジェクト範囲は設計、建設、運用と保守だった。潜在市場としてはインドの全ハイウエー、州道、その他のETCを使用するスマートシティーソリューションで、タイへもそれを適用して成功を収めた。

Glory Technology Service Inc.の「マニラ・メトロ3号線改修・保守計画」は、Glory Technology Service Inc.が国内地下鉄とHSRのデータ伝送システムの統合体験を活用し、外国向けサプライチェーンシステムの提供に成功する台湾の強さを実証した。タイとフィリピンのほか、同社は今年、インドの地下鉄システムプロジェクトを受注してインド市場への進出に成功した。

Asus Cloudの「AIクラウドシステムソリューション」はクラウドAIソリューションを提供する。同社はTemasek Holdings Private LimitedのCertis Groupと協力し、Certis Centre for Applied Intelligence(CCAI)の設立、技術コンプライアンスと監督、それらをビジネスチャンスに変換するAIアプリケーションの研究開発を補佐する。低レイテンシー、独立系、法令順守、簡略化されたデータとセキュリティーを実現するため、AIパイプライン自動化プロセスのアップデートと最適化を継続している。将来的には、この成功モデルが全世界のクライアントに適用されるだろう。

AAEON Technology Inc.はさまざまなセンサー機器と識別技術を統合し、米国と英国の国際パートナーとの協力を通して道路状況検知サービスの「AI Road Detection System」、IOB製品およびソリューションを提供している。環境モニタリングデバイス、識別ならびに無線伝送技術を統合し、大気質、気温、湿度、降雪レベル検知、車両の量と種類、人員といったデータが制御センタープラットフォームに送られて環境の質を効果的に検知する。このプロジェクトは英国のスラウをベースにしたシステム統合ソリューションで、幅広いアプリケーション範囲を備えた都市に適している。

▽新たなゲームを創出する国際協力
SIPAの仲介により、5件の覚書が調印された。農業構造、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、統合型スマート空中栽培クラウドソリューションといった空中栽培技術に重点を置くAirtree Inc.は、ブロックチェーン技術が専門の米国FiOとのスマート農業協力に調印した。Airtreeはシンガポール企業のOchlosともスマートクラウド農場に関する協力を結んだ。OchlosはAirtreeの空中栽培クラウド技術向けに栽培処理用のテストサイトを用意する。

Chunghwa TelecomとフィリピンのSung Yuen Construction Corporationは、スマートモニタリング、スマート街灯、輸送管理、工業パーク管理センターなど、工業パーク内のスマートインフラの実装支援で協力する。Chunghwa Telecomはこのサクセスストーリーを新たな南方諸国に適用することを続けており、現地の工業パークをスマート垂直統合によって支援している。

Glory Technology Service Inc.はタイのCWTelとの地下鉄運用協力プロジェクトに調印し、タイ地下鉄の信頼性向上に取り組む。この協力が順調に進めば、Glory Technology Service Inc.はタイのオレンジライン計画に関する将来の入札に向けて提携を継続する。

C-Link Technology Inc.は日本システムウエア株式会社との「AI Smart Transportation Investigation Analysis System(AIスマート輸送調査分析システム)」の共同プロジェクトに調印した。このシステムは予防的スマート輸送分析を提示し、交通渋滞や安全性の課題を解決することができる。今回、両社はAI画像解析を使い、道路交通分析アプリケーションとして監視とドローンを組み合わせる。

WSICは台湾のスマート技術システム統合を世界に向けて継続的に示すプラットフォームである。われわれは、「台湾を、世界にとって信頼できるシステム統合ブランド」にして、「システム統合の対外イメージを形成する」ことを目指して取り組み、台湾を世界に向けた「グローバルなシステム統合ソリューションプロバイダー」として確立する。

ソース:Industrial Development Bureau (IDB), MOEA

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(写真説明:台湾経済部Chuan-Neng Lin次長(中央)がGlory Technology Service、FETC International、Asus Cloud、AAEON Technology(左から右)にシステム統合アウトバウンド賞を授与)