活版カムパネルラ 〜 活版印刷体験が楽しい!尾道の海と坂、インクの香りに包まれた異空間で活字と遊ぶ

写真植字やDTPの技術が普及し始める1970年代まで、文字印刷の主流となっていた活版(かっぱん)印刷は、2021年現在でもぬくもりが感じられる印刷物を生み出し続けています。

活版印刷のインクが作り出す独特の風合いを持つ印刷物。

1枚1枚かすかに違う凹凸とインクの濃淡は、人の手を介して印刷された温かさを感じることができます。

印象に残る印刷物を作りたい、人工的なものではない人の手作業を感じる印刷物を手にしたいというかたに愛されているのが、活版印刷です。

味わいがありどこか懐かしい活版印刷を気軽に体験できるのが、広島県尾道市東土堂町にある雑貨店「活版カムパネルラ」。

活版カムパネルラの扉を開けて一歩足を踏み入れると、さまざまなかわいい雑貨やアクセサリー、そして奥に進むと2台の印刷機と大量の活字が出迎えてくれるのです。

活版印刷が気軽にできるワークショップAコースを「福山あいどるくらぶ」のあゆさんに体験してもらい、そのようすをレポートします。

活版印刷とは?

活版印刷は活字を組み合わせて作る「活字組版」という版を使い印刷する方法で、使う版の種類により、凸版(とっぱん)印刷・凹版(おうはん)印刷・平版(へいはん)印刷・孔版(こうはん)印刷に分けられています。

活版印刷は印刷に使う金属製の字型「活字」を一つひとつ拾い活字組版を作ると印刷部分が凸状になることから、凸版印刷に分類

活版印刷は凸状になっている活字部分にインクをつけたあとに紙をのせます。

その紙の上から圧力をかけて、紙にインクを転写し印刷するという仕組みです。

活版印刷で使用される手動式で比較的小型の印刷機は手動活版印刷機テキン)と呼ばれ、活版カムパネルラでは2台の手動活版印刷機が使われています。

活版印刷のメリットは、活字が別々の独立した文字のため版を何度でも作れること。

このような活字を選び組み合わせて版を作り印刷する体験が、活版カムパネルラのワークショップで気軽にできるのです。

扉を押すと懐かしい雰囲気の空間が広がる

線路下のトンネルを抜けて、石段を上がったところにある活版カムパネルラ。

古民家を改装してオープンしたのは2016年1月29日です。

「カムパネルラ」という名前は、作家 宮沢賢治の作品「銀河鉄道の夜」から名づけられました。

主人公のジョバンニが、アルバイトで活字拾いをしていたという部分からとられています。

名づけたのは活版カムパネルラのオーナー、株式会社カメレオンワークス代表取締役の上田 昇辰(うえだ のりよし)さん。

作中で活字拾いのアルバイトをしていたのはジョバンニですが、友人の名前のカムパネルラをあえて使ったそうです。

なお上田さんのデザイン事務所カメレオンワークスは、活版カムパネルラに併設されています。

グリーンの扉を押すと、数多くの雑貨やアクセサリーが出迎えてくれます。

活版カムパネルラを訪れたのは、2021年3月上旬の午前10時すぎ。

午前中の明るい日差しが心地よく、窓からは尾道の線路や海を眺めることができます。

店内左手にはワークショップや印刷に使われる歴史を感じる手動活版印刷機が2台置かれていて、古くから活版印刷を支えてきたであろう佇まいに威厳が感じられました。

手動活版印刷機の奥には大量の活字の壁

活版カムパネルラには日本のあちこちから活字が集まり、遠くは北海道から送られてきた活字も多く収められていました。

取材時のBGMは軽快なニューシティポップ。

ときには1970年代の日本の歌謡曲が流れることもあります。

昔の歌謡曲が流れているときの店内は、本当に昭和の年代にタイムトリップしたのかと錯覚するほど。

BGMはスタッフの好みによってかけられるそうです。

活版印刷で印刷された雑貨と2台の印刷機、多くの活字に囲まれた空間は、活版印刷をリアルに体験した年代にはタイムトリップしたような感覚を、活版印刷を知らない年代は経験したことがない異空間と感じることでしょう。

どの年代のかたにとっても活版印刷の道具と雑貨に囲まれた店内は、不思議と落ち着く空間です。

その空間の中にあるいろいろなものは、一つひとつがとにかくかわいいのです。

そして、どこか懐かしさを感じるものが多く、時間を忘れて店内の雑貨やアクセサリーに見入ってしまいます。

商品ではない小物にも惹かれてしまい、思わずシャッターを切りました。

ワークショップAコースで活版印刷体験

「福山あいどるくらぶ」のあゆさんに、ワークショップAコースを体験してもらいました。

Aコースは尾道をモチーフとしたデザインから好きなものを一つ選んで印刷するプラン。

印刷するパターンを「カード」「ミニノート」から選びます。

どれに印刷するかによって選べる紙が違うのです。

カードは店内にある55種類の紙から好きな5枚を選択可能。

Aコースは一番手軽に活版印刷が体験できるので、初めての人におすすめです。

あゆさんにはカードの活版印刷体験をしてもらいました!

取材時に限り、特別に許可を得てマスクを装着せずに撮影をしています。

印刷するデザインを選ぶ

Aコースは決まったデザインのなかから1個を選び、カードやノートに印刷します。

デザインは尾道らしいものや、活版カムパネルラのアイコンになっている猫のデザインなど7種類

どれにしようかと迷うほどかわいいデザインばかりです。

あゆさんは、猫のデザインを選びました。

小さな棚からカードを5枚選ぶ

「お好きなカードを5枚選んでくださいね」と言われた あゆさん。

カードが収められている小さな棚の引き出しの多さに驚きながら、好みのカードを選んでいきます。

カードの材質も違うし色も数種類あるので、悩むこと数分。

その間にスタッフの國近(くにちか)さんは、手動活版印刷機の微調整と印刷する版のセッティングを始めました。

インクの状態、紙を置く位置の確認作業を粛々と進めます。

インクは活版印刷専用のインクです。

店内にふわーっとインクの香りが漂い始めました。

やっと5枚のカードが決まり、いよいよカードに印刷です。

活版印刷体験スタート!

印刷を始める前に、國近さんから印刷の手順が説明されます。

印刷の手順は以下のとおり。

  • 印刷機のローラーに、むらなくインクをつけるためにレバーを上下に動かす
  • 版がある部分にもインクを均等につけるためにレバーを上下に動かしたあと、一番上までレバーをあげる
  • 印刷するカードをセットする
  • レバーをゆっくりと下におろす
  • レバーを下に押し込み3秒カウント
  • カウントしたあとにゆっくりとレバーを上にあげる

これで1枚のカードの印刷が完了です。

ローラーを上下に動かしインクをのばす

活版印刷体験のスタートです。

最初は手動活版印刷機のローラーでインクをのばす作業。

ローラーと連動しているレバーを少しだけ上下して、インクをのばしつつローラーにインクをつける工程です。

そのあとレバーを上にあげて印刷する版の部分にローラーを移動します。

ここでもレバーを上下に動かして、インクを版につけます。

この作業がなんだか楽しい!

インクが十分ついたら、レバーを一番上に戻します。

これで準備OKです。

カードをセットし印刷を始める

カードをセットしてもらい、1枚目の印刷を開始!

レバーを下に止まるところまでゆっくりと下げていきます。

そしてググッと力を入れて、さらにレバーを下げるのですが、このときかなり力をかけないとレバーは下がってくれません。

あゆさんも力を入れてレバーを下げていました。

レバーが下がったら、ゆっくりと3つ数えます。

数え終わったらゆっくりとレバーを上にあげましょう。

これで、1枚目の印刷が終了!

きれいに印刷ができているでしょうか?

見事に印刷ができていました!

続けて印刷をします。

残りの4枚も同じ工程の繰り返しです。

2枚目、3枚目は順調でしたが、4枚目と最後の5枚目のレバーを下げるときには疲れが…。

でも、最後までがんばりました。

5枚のカードの印刷ができた!

あゆさんが印刷した5枚のカード

カードの色と材質が違うこと、印刷するときに力をかけることで凹凸がはっきりとでる印刷部分など、オリジナル感が出ています。

5枚のカードへの印刷が終了し、満足そうなあゆさん

あゆさんにワークショップAコースを体験してみた感想を聞きました。

「たくさんの種類や色のなかからカードを選んだのですが、実際に触って比べてみると質感が全然違うので選んでいてとても楽しかったです。

スタッフの方が、ていねいに教えてくださったので上手く印刷することができました!」

真剣に紙選びをして、印刷をがんばってくれたあゆさん。

活版印刷をしているあゆさんの表情に、楽しさがあらわれていました。

手軽な活版印刷体験Aコースの体験時間と料金

Aコースの料金は基本料金に紙代(3種類のなかから1種類を選択)をプラスします。

カードの場合は、基本料金:550円+カード5枚:330円=880円でした。

Aコースの体験時間は約15分

カードの他に、「ミニノート」も選べるので、好きなものに印刷してください。

筆者もAコースでミニノートへの印刷を体験してみました。

自分で印刷する機会など日常生活のなかではありません。

しかし、実際に活版印刷を体験してみると予想した以上に楽しく達成感があります

ローラーを上下するときに香るインクの匂いが、「印刷するぞ!」という気分を高めてくれます。

自分で印刷したカードやノートは、インテリアとして部屋に飾ってもいいですね。

活版印刷体験のAコースは時間が15分程度なので、気軽に参加できるワークショップです。

活版印刷体験ワークショップBコースについて

ワークショップのAコースは、約15分という時間で気軽に体験できるコースでした。

Aコース以外に、より本格体験ができるBコースがあります。

活字を拾い、組み版を作るBコース

Bコースの特徴は、自分で活字を拾い活字をつめて組み版を作ることです。

選べるデザインも14種類とAコースよりも多く、活字は横幅14文字×3列まで組めるので、よりオリジナリティあふれるカードやノートを作ることができます。

使える活字は、ひらがな・カタカナ・アルファベット・数字・漢字(一部)と幅広いので、体験前に印刷する文章を考えておいてくださいとのこと。

カードに印刷を選ぶと、55種類の紙のなかから1種類と「黒」「ゴールド」「シルバー」「マジェンタ」「イエロー」など全12色のインクのなかから1種類選べるので、組み合わせは660通り!

デザインと活字を選べば、決まった構図で印刷するのできれいに仕上がるそうです。

Bコースの料金と体験時間

Bコースの料金も基本料金に紙代(3種類のなかから1種類を選択)をプラスするスタイルです。

Aコースの体験時間は15分が目安になりますが、Bコースは自分で活字を拾って組み版を作る作業なので、1時間30分ほどかかるそうです。

Bコースは少し時間に余裕を持ってチャレンジしてください。

じっくりと自分で活字を拾って活版印刷を体験したいかたは、Bコースをおすすめします。

ワークショップをしたい!と思ったかたは、各コースとも予約で希望日が埋まっていることがあるため、体験をしたい日時が空いているかどうかを確かめてから事前予約をすることをおすすめします

活版印刷で名刺も作成できる

活版カムパネルラでは、名刺の印刷も扱っています。

自分でデザインした名刺を自分で印刷するプランもあるので、個性的な名刺が欲しい、印象に残る名刺を作りたいというかたには、活版印刷で作った名刺がいいかもしれません。

デザイン(形式ai アウトライン化済)を持ち込み、店内の用紙を使い自分で手動活版印刷機を使い印刷する「自分で印刷コース」なら、100枚が11,000円(税込)から作成可能です。

自分で100枚を印刷するのであれば、印刷時間は2時間ほどと考えておいたほうがいいでしょう。

初めて名刺交換をしたときに話題になりそうな名刺の素材は、厚紙の切り落としがないタイプ。

この紙は南三陸ののぞみ福祉作業所で作られている手漉き紙「NOZOMI PAPER」です。
全国から送られてくる紙パックを素材にして、1枚1枚ていねいに作られています。

ホワイトの他、コーヒーを混ぜた薄いブラウン、新聞紙を混ぜているグレーはどれも個性的。

少し厚めの紙に凹凸が感じられる文字の名刺はインパクト大ですね。

名刺の印刷もいろいろと要望をきいてもらえるので、興味がある人は問い合わせてみてください。

あたたかみがあるいろいろな商品

活版カムパネルラにある商品にはあたたかみがあります。

メッセージカードや便せん、封筒、はがきなどの活版印刷の紙もの雑貨は、尾道在住のイラストレーターのデザインや、活版印刷所で使われていたレトロな版を使い印刷されているそうです。

トートバッグやエプロンへの印刷は、シルクスクリーンを使った方法で印刷をしています。

動物人形や陶磁器、アクセサリーなど、広島県内の作家が造る作品やデザインプロダクトなども販売されています。

1点ものが多いので、いいなと思ったものは手にしたほうがいいかもしれません。

2021年3月撮影時の税抜価格

活字も売られています。

お土産にもいいですね。

2021年3月の新作は、Fujikawa Tomokoさんのイラストを使った「ブックカバー・栞セット」。

取材日当日は、できたてほやほやで値札もまだついていない状態でした。

毎回来るたびに、新しいデザインの商品に出会える活版カムパネルラ。

活版印刷の体験ができる雑貨店は珍しく、どのようにして活版カムパネルラが誕生したのかなどを、スタッフの國近(くにちか)さんに話しを聞きました。

「活版カムパネルラ」スタッフの國近さんにインタビュー

尾道市東土堂町にある活版印刷体験ができる雑貨店の活版カムパネルラで、印刷から接客、ワークショップまでこなしているスタッフの國近 千嘉(くにちか ちひろ)さんにインタビューをしました。

インタビューは2021年3月の初回取材時に行った内容を掲載しています。

活版カムパネルラの誕生は大家さんとの出会いから

──活版カムパネルラが誕生したのはどういう経緯からですか?

國近(敬称略)──

活版カムパネルラのオーナー上田は尾道出身です。

上田がデザイナーとして独立しカメレオンワークスを立ち上げた当時、事務所は今とは別の場所に開いていました。

独立後しばらくして、活版カムパネルラの建物の大家さんに「この場所をなにか有効に使ってくれないか」と相談されたそうなんです。

そのあと上田が実際に建物の立地を見たとき、「ここならふらっと散歩をしている人が立ち寄ってくれるかもしれない」と感じたようです。

この場所で事務所プラスお店のスタイルで運営したらどうかと考えて、カメレオンワークスの事務所を今の活版カムパネルラの場所に移転させました。

移転したあと、1階は何のお店にしようかと考えたときに浮かんだのが活版印刷。

上田が独立前のデザイン会社に勤めていたとき、会社に活版印刷機の博物館があったそうなんです。

そこで初めて活版印刷機に触れてみて「こんなすごい技術が日本に残っていたのか」と思ったらしく。

自分でお店を開くとなったときに、そのとき心に残っていた活版印刷を中心としたお店にしたらいいんじゃないかと考えて、いろいろと活版印刷に関するものを集めました。

上田は写植からデザインを始めたので、写植の前の技術にとても興味を持ったようです。

偶然出会った活版印刷

──國近さんが活版カムパネルラに関わったのはどういったことから?

國近──

私自身は結婚を機会に尾道に来ました。

尾道に来てからしばらくして、散歩の途中にふらっと活版カムパネルラの前を通ると「求人」と出ていたんで、どんなところだろうととりあえず中に入ってみたんです。

結婚後に仕事を探していたこともあって、思わず吸い込まれるように(笑)

すると、可愛いものがいっぱいで雰囲気がとてもいいし、スタッフさんの印象もよかったんです。

その場でワークショップのBコースを体験させてもらうと、とても楽しくて。

「これは求人に応募しないと」と(笑)

そのあと、無事に採用されて今に至ります。

──結婚を機に尾道に移住してみて、尾道の印象はどうですか?

國近──

尾道は風通しがいい街だなあと感じました。

それと尾道は流動的。

人も情報も行き交っているという印象を受けました。

──活版印刷のワークショップ(体験コース)を用意している理由は?

國近──

上田はデザイナーとして働いているんですが、独学でデザインの勉強をしてデザイン会社に入り、そのあと独立をしてカメレオンワークスを立ち上げました。

その下地があってのことだと私は考えているのですが、だれもが街の中にある素敵なデザインに触れているはずなのに、だれも触れていると感じないまま素通りしているのがもったいないと思ったそうなんです。

たとえば、ワークショップのBコースであれば、活字をどう配置しようか、字と字の間をどうしようかとか考える必要があって、それが実はデザインの基礎の勉強、作業をしていることになります。

ワークショップでデザインする体験をしてもらうと、街に出たときにいろいろなデザインに気がついてもらえるんじゃないかなと。

「このデザインはこうなっているのか」とか、「ここのデザインは、こうしたほうがいいんじゃないかな」とか、デザインについて考えるきっかけになってもらえばいいなということから、活版印刷を体験できるワークショップを用意しています。

活版印刷にはぬくもりがある

──活版印刷の魅力は何ですか?

國近──

活版印刷には物量があるということでしょうか。

印刷をすると多くは2次元のものになりますが、それが3次元のものから生み出されているというところに面白さがありますね。

あとは余白ですね。

余白を作るためにいろいろと3次元のものが使われている部分。

仕上げるまでの手の跡があるんだなと、感じられるのも魅力です。

──これを見てほしいという商品は?

國近──

活版ポストカード 3色刷り」は見ていただきたいですね。

活版ポストカード 3色刷り

3色を印刷するためには、色ごとの版が必要なんです。

その版を使って順番に印刷するので、このポストカードは3回印刷しています。

表面の印刷を含めると合計4回このカードは印刷する工程になっていて、結構手間暇がかかっているんです。

同じように見えても、よく見ると微妙に色合いが違っていたりするので、1枚1枚に個性があり完全に同じものがないという部分も見てほしいですね。

活版カムパネルラが目指す場所

──どのような人に来店してもらいたいですか?

國近──

手を動かすのが好きなかたには立ち寄ってもらいたいですね。

たとえば女性であれば、ネイルを自分でするのが好きな人や髪のアレンジをするのが好きという人も、手を動かすことが好きだと思います。

そういうかただと、活版の体験をするときにも楽しそうにされるんです。

手を動かすことが好きなかただと、ここでの体験やひとときが印象に残るのではないかな、いい思い出になるんじゃないかなと思います。

──今後の展開について

國近──

今、名刺のご相談が増えているんです。

ここでワークショップを体験されたあと、活版印刷で名刺を作りたいというご依頼が多くなっています。

このように、今後も活版カムパネルラでの体験がきっかけでひとつながりになり、多くのお客様と長くおつき合いをさせていただけるお店になればいいなあと思います。

おわりに

テクノロジーの進化とともに人々の生活は効率的で便利になってきました。

その流れとは逆に見える活版印刷の世界。

しかし、時間はかかるけれど人の手によってゆっくりと作られる印刷物に、心惹かれるのはどうしてでしょう。

日常にあるデザインに目を留めてほしい、街の中にたくさんあるすてきなデザインに気づいてほしい、というオーナー上田さんの想いが詰まっている「活版カムパネルラ」。

そしてその想いを支えているスタッフのみなさん。

活版カムパネルラは、歴史ある2台の印刷機を使うワークショップを通じて、もの作りとデザインの魅力を発見できるレトロでありながら新しい雑貨店でした。

取材協力

  • 撮影:佐々木敏行

© 一般社団法人はれとこ