元オリーブ少女、母になる。しまおまほ最新エッセイ集『家族って』発売!

ライムスター宇多丸「アフター6 ジャンクション」(TBSラジオ)でも大活躍、 今や“エッセイの名手”として名を馳せるしまおまほが「家族」をテーマに綴った最新作。

「あなたが結婚するような人だとは前から思っていなかった」

わたしが未婚で子どもを産むと決めたその場で、 母がそう言ったからわたしはとても驚いた。

(「母になる私に」より)

しまおまほさんの最新刊『家族って』が2021年3月29日に発売。 父“ジジイ”伸三、 “おかあさん”登久子のこと、 実家で暮らした母方のおじいちゃん、 おばあちゃんのこと。 父方の祖父“ジッタン”敏雄、 祖母“マンマー”ミホのこと、 叔母マヤのこと、 マクのこと。 息子のこと。

今、 目の前の「家族」、 記憶の中の「家族」について、 著者ならではの視点、 筆致が冴えわたる本書は、 いわば世田谷区豪徳寺の『富士日記』、 2015年から2020年までの「よりぬきまほちゃん」。脈々と続く女流エッセイの系譜に、 新たな金字塔が誕生。

家族って、 なんだろう――かつて著者が子どもだった頃、 大人に問いかけたその疑問に、 母になった今、 再びその答えを探すことにした。 中学卒業前に開けたピアスの穴事件、 節分の鬼役は誰がするのか問題、 両親に報告しづらかった留年通知、 人生のヒントをもらった家族旅行。 長らく両親と暮らした実家を離れ、 息子の父親と三人暮らし、 そして息子との二人暮らしへと移りゆく暮らしのなかで、 娘として母として家族の機微を見つめた、 おかしくもせつない珠玉のエッセイ集。

「我が家」とは、 「うち」とは―― かつて、 わたしの帰る場所はひとつだった。

(「あとがき」より)

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