元タレントの森下千里氏(39)が29日、衆院宮城5区の候補者になる手続きのために自民党本部を訪れた。森下氏は宮城県石巻市を中心とした同区からの出馬を目指している。
27日に地元県連は森下氏が同区支部長になることを承認。次のステップとして党本部で二階俊博幹事長ら幹部の決済を受ける必要があり、この日はあいさつと申請を兼ねての訪問となった。
あいさつ後、森下氏が記者団の取材に応じた。政治の道を志した理由を聞かれると「昔から興味がありましたが、芸能界にいますとそういう発言はできなかったので、なかなか20代の時は深く考えてきませんでした。30歳を過ぎたころから『日本っていうものは何だろうか』と思うようになりました」と、徐々に政治について考えるようになったと明かした。
「というのは旅番組などで日本中を回らせていただいた中で、本当に日本って素晴らしい国だなあと思うことがあり、その地域や出会った方々に恩返しをしたいという気持ちが膨らんできました。自分が何を目指していくかという中で政治の道にぜひ行きたいなと思いました」
愛知県出身なのに宮城県の選挙区なのはどうしてかとの疑問には「出身ではないですが、自分が好きでとか、自分が選んでその地を訪れる、または住む、そこの地を盛り上げていきたい気持ちは出身でない方でも思うことがあると思うんですね。私もその1人です」と訴えた。
続けて「特に今年は震災10年という大きな節目がありましたが、それを風化させないという意味でも自分ができることがあるのではないかと決意しました」と東北の選挙区である理由を語った。
選挙となったら対立候補は立憲民主党の安住淳国対委員長(59)になる。8回連続当選という強者だが…。「私としては胸を借りるつもりというか、いろいろ教えていただくこと、そして地域のためなら共に考えることもあるのかなと思っています」と森下氏。正式な候補者となるのはもうすぐだ。