名古屋のテレビ局が期待する“20時45分過ぎの男”福留

視聴率アップの切り札と考えられている中日・福留

名古屋のテレビ局の間で中日・福留孝介外野手(43)への期待感が高まっている。「福留選手がチャンスに代打で登場するのは水戸黄門の印籠的な感じですごく盛り上がると思います」(地元テレビ局関係者)と視聴率アップの切り札と考えられているのだ。

中京テレビが中継した開幕の広島―中日戦(26日)視聴率は17時50分からの189分間が10・8%、20時59分から25分間が13・2%を記録(数字は名古屋地区分ビデオリサーチ調べ)。「根尾選手がスタメン出場したことと試合展開が注目を集めたのではないでしょうか」と野球中継としてはまずまずの数字に同局関係者もニンマリだった。

開幕戦では4点差を逆転した終盤の粘りで視聴率は一気に上昇。それだけにホームでの中日戦の中継権を持つテレビ局の関係者は「立浪さんやガッツさん(小笠原道大)がいたときは代打に備えてネクストバッターズサークルで控えているところからカメラで捉え、登場するときにはすごく盛り上がったんです。スポーツにシナリオはないですけど、チャンスで代打の切り札が登場するのは期待感の高まるシナリオ仕立ての展開となりますからね。福留選手が代打で登場する場面は盛り上がるでしょうね」と福留の登場シーンが今季の野球中継の目玉になると考えている。ここ数年、中日には代打の切り札的存在がいなかっただけに福留の復帰で試合終盤での視聴者のワクワク感が高まることが予想されるからだ。

「平日のナイターでは21時のエンディングに向けていかに視聴率を持ってくるかが勝負。福留選手という終盤の切り札の存在はすごくありがたいですよ」(前出のテレビ局関係者)。水戸黄門の印籠のように20時45分過ぎに福留がチャンスに登場して打点を挙げる展開が多くなれば、今季の中日は勝率とともに視聴率も大幅にアップしそうだ。

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