【新日本】棚橋 「NEVER」V2戦へ王者の威厳と腹筋を取り戻す

棚橋(後方)はジェイに肉体を誇示した

新日本プロレスのNEVER無差別級王者・棚橋弘至(44)が、ジェイ・ホワイト(28)迎撃へ決意表明だ。「NEW JAPAN CUP(NJC)」で敗れたジェイの挑戦表明を受け、V2戦での激突が濃厚となっている。ベルトの価値向上のためにも、ビッグネーム同士の王座戦は絶好機。王者の威厳とともに腹筋も取り戻す。

IWGP世界ヘビー級王者・飯伏幸太(38)への挑戦権をかけたNJCでシードとなった棚橋は、初戦の2回戦で敗退。相手が実力者のジェイだったことを差し引いても屈辱に変わりない。「過去にもNJC初戦敗退って結構あって『あの棚橋が1回戦負けか!』となってたんですけど、今回なってないんですよね。負けたことも良しとしないし、負けて話題にならなかったことも良しとしない。NJCは棚橋じゃないか、という戦前予想もあまりなかったので、そこも悔しいです」と現状を分析し唇をかんだ。

団体の主要シングル王座でNEVERだけ戴冠経験のないジェイからは、ベルト挑戦を要求された。これは雪辱を狙う棚橋にとっても渡りに船の展開だ。実現すればNEVER史上初となる、IWGPヘビー級王座戴冠経験者同士の王座戦となる。「NEVERが一歩を踏み出した感覚はあります。完全に他力ですけど。そこで試合内容が伴えば、NEVERのベルトはまたもう一歩いけるんじゃないかと。さらに上のステージへっていうのが僕の使命だと思ってますから」。ベルトの価値向上という目的達成のためにもビッグネームの挑戦者を歓迎する。

双方合意済みながらタイトルマッチは正式決定しておらず、次期シリーズ(4月10日、横浜武道館で開幕)以降での実現が有力だ。それを見据えて王者は「気持ちも引き締まったので、おなかを引き締めるだけですね。まだ時間があるので。有言実行のほうが自分にプレッシャーがかかるので言っておきますけど、ジェイよりすごい腹筋で(王座戦に)現れます」と予告する。

見事に割れた腹筋がトレードマークのジェイとは対照的に、最近は“太め残り”な仕上がりが気になる棚橋だが「僕もね、ないわけじゃないんです。隠れてるんです。僕の腹筋は照れ屋なんで」と、あえて自分を追い込み万全の調整を誓った。

29日の後楽園大会では6人タッグ戦でジェイと激突。勝利こそ逃したもののツイスト&シャウトを決めるなど奮闘を見せた。「(NEVERを)IWGPに並ぶベルトにしますよ」と目標を掲げる王者が、大一番へ気合十分だ。

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