松井一郎市長は無責任? 「維新」出身の池田市・冨田市長の不祥事に “他人事”の回答

大阪維新の会前代表の松井一郎市長

大阪市の松井一郎市長(57)が30日、大阪市役所で報道陣の取材に応じた。

大阪市はこの日、住吉区役所の男性課長(58)が住之江区役所に勤務していた2017年2月から2018年2月に、部下の職員にマタニティーハラスメント行為を行ったほか、17年4月から20年3月に、同僚職員にパワーハラスメント行為を行ったなどとして、停職3月の処分を発表した。

この問題について松井氏は「あってはならんこと。人としてハラスメント行為をすること自体が、社会の一員として不適切だ」とバッサリ。

続けて「徹底的に役所の意識改革をやってきたが、変えきれない職員もいるんでしょう。報道のみなさんの会社にも、ハラスメント行為に対しての意識が薄い人もいらっしゃることもありますから、社会全体で意識改革に力を入れていかないと」と皮肉交じりに話した。

そんな松井氏に対し、報道陣からは市役所にサウナなど大量の私物を持ち込むなどして、物議を醸している池田市の冨田裕樹市長(44)への質問が飛んだ。

冨田氏といえば、昨年10月、市庁舎に家庭用サウナなどを持ち込んでいたことが週刊誌に報じられ、市議会の百条委員会による調査が始まると、副市長や職員に対する〝パワハラ〟疑惑も浮上。29日に提出された不信任案こそ否決されたが、市長の資質が疑問視されており、騒動発覚後に離党したとはいえ、大阪維新の会から立候補して市長となった経緯があるからだ。

松井氏は「社会一般の考えとズレているところがある。職場に何かを持ち込むかは一般常識の範囲。腰が悪いとか言ってるけど、一般常識でサウナを持ち込む人はいません」と指摘。冨田氏が進退を明確しないことについては「出処進退を決めるのは自分で決定するもの。パワハラがあったかどうかは情報開示請求して、議事録が残ってればだいたいわかる。まぁ、そういうところも社会人として幼稚。政治家だからどうこうじゃなくて、後々、言った言わないでもめないような対応をしとくべきだ」と語った。

松井氏のどこ吹く風の回答に、市政関係者は「感覚ズレてると言うのなら、引導を渡せばいい。維新は不祥事を起こすたびに辞めさせて〝製造者責任〟をとらない」とあきれた。

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