火災発生想定し避難手順を訓練 旧吉松家住宅

 串間市の国指定重要文化財・旧吉松家住宅(林浩太郎館長)で25日、住宅防災訓練があった=写真。同住宅の指定管理者、市消防本部職員ら約15人が、来館者の避難誘導や火災発生時の対応などについて確認した。
 訓練は例年、1月の「文化財防火デー」に合わせ、開催している。今回は新型コロナウイルス感染症の影響で、時期を変更し規模も縮小して実施した。
 同日は、住宅内の茶室から出火したと想定。職員が火災に気付き、火災報知機を鳴らした。来館者に避難を呼び掛けながら、安全な場所に誘導。文化財に見立てた段ボール箱も住宅から急いで搬出した。その後、敷地内で消火器の使い方を学んだ。
 林館長(55)は「日頃から備えておかないと、もしものときに動けない。迅速にできるよう訓練を続けたい」と話した。

© 株式会社宮崎日日新聞社