制作6カ月 解体2日 「JUNK HEAD」バルブ村のセット ”精密すぎる”メイキング映像公開

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現在劇場公開中の、堀貴秀がたった1人で7年をかけて完成させたSFストップモーションアニメ「JUNK HEAD」から、バルブ村のセット制作の様子を捉えたメイキング映像が公開となった。

バルブ村は、配管の開閉や圧力調整をするためにバルブを操作する施設。「JUNK HEAD」で一番手間の掛かったセットとなっており、6カ月の制作期間がかけられている。土台となるテーブルは2メートル×4メートルの大きさで、撮影を考慮して分割できるようになっている。バルブ村を使う撮影から始め、最後は爆発シーンで終わるようにスケジュールを組み立て、解体した部品は撮影後も他の素材として活用している。ちなみに、制作に6カ月かかったセットの解体は、わずか2日で終わったという。

公開された映像では、セットの出来上がっていく様子が、定点カメラで撮影された早送りの映像で捉えられている。そして、完成後にセットの内部を撮影したショットも収められ、リアルな造形を見ることができる。

「JUNK HEAD」は、遺伝子操作によって長寿を得た代わりに生殖能力を失った人類の滅亡を回避するため、主人公が独自に進化した人工生命体マリガンのいる地下に潜入する物語。本職は内装業の堀貴秀が、フィギュアをすべて手作りし、総ショット数約14万コマを撮影。たった1人で、7年の年月をかけて完成させた。完成した作品は、ファンタジア国際映画祭で最優秀長編アニメーション賞を受賞し、「パシフィック・リム」などのギレルモ・デル・トロ監督から、「素晴らしい!!狂った輝きを放ち、不滅の意志と想像力が宿っている」と称賛された。

【作品情報】
JUNK HEAD
公開中
配給:ギャガ
©️2021 MAGNET/YAMIKEN

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