新潟県の花角知事へ新型コロナウイルスの影響を受ける飲食店経営者らが支援を求める要望書・署名簿を提出

要望書を渡す栗林嘉晃氏(左)と要望書を受け取る花角英世県知事(右)

新型コロナウイルスの感染拡大により深刻な影響を受けているとして、新潟県内飲食店の経営者らが花角英世知事に対し、支援策の要望を求めるとともに、賛同する4,200人分の署名簿を手渡した。

県庁に訪問した新潟市内で飲食店を経営する「新型コロナウイルス感染症の拡大により甚大な被害を受ける新潟県小規模飲食店の会」代表の栗林嘉晃氏は花角知事に主に3つの支援を要望した。

1つ目は、新潟県独自の夜型飲食店(接待を伴う飲食店を含む)を応援することを目的とした、還元率150%、1,000円単位で利用できる飲食料補助チケットを作成・販売することで、酒類の提供を行う夜型の飲食店の利用喚起を刺激し、そこに品物を卸す関連業者、メーカー、一次産業従事者の経済活動の復活に寄与する事業の創設。

2つ目は、新型コロナウイルス感染症の拡大により甚大な被害を受ける、県全域の小規模飲食店(接待を伴う飲食店を含む)が、県の警報が発令された昨年12月17日以降、かつてない程に困窮している現況を鑑み、国に対する家賃支援給付金の再支給、または本県の警報が解除されるまでの期間の賃料相当額を基礎として算定する県独自の補助制度を検討すること。

3つ目は、県内の小規模飲食店(接待を伴う飲食店を含む)へ商品・商材を提供する県内企業や、農業、漁業に従事する一次産業従事者もコロナ禍において困窮している現況を鑑み、これらの事業者や生産者への補助を通し、飲食店が割安で商品を購入することができる、登録制直接取引サイトを県で運営・管理することにより、県内の飲食業界全体が利益を得ることができる仕組みをもった、新潟県独自の支援策を創設すること。

要望を受けた花角知事は「飲食業の皆様が厳しい環境に置かれているのは十分認識している」とし、「最近の感染の状況として非常に懸念される拡大が続いており、状況によってはもう一段の制約をお願いするかもしれないという瀬戸際の状況に来ている。一層皆様の経営環境が厳しくなる恐れがあるが、感染の拡大を抑え込む中では非常に難しい状況にあるということも申し訳ないが理解していただきたい」と話した。

要望後、栗林氏は「身の周りで起きていることはしっかりと伝えることができたが、知事も大変悩まれているというような印象を受けた。私たちもまずはできることを一生懸命やるしかないと思う、その中で何かしら指示なりが下るのであればそれにしっかりと従うほかないと思うのが本音のところである」と話した。

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