新型コロナウイルスの影響で昨春に開けなかった神奈川大の入学式が31日、ぴあアリーナMM(横浜市西区)で開催された。2020年度入学生約4500人のうち約2500人が参加、新年度に向けて思いを新たにした。
感染防止策で事前申し込み制とした上で、例年よりも広い会場での開催。入場は学生のみとして前後左右を空けて着席し、式典の映像は保護者らに向けてリアルタイム配信した。
「昨年は入学式がなく、けじめが付けられず最悪な気持ちだった」と話した川村菜摘さん(19)と石井菜央さん(19)は1年間ずっとオンライン授業を受講。この日は、緊急事態宣言中に会えなかったバスケットボール部の仲間と写真撮影を楽しみ、「やっと入学したという気持ち」と笑顔を見せた。
古林拓哉さん(19)は「入学式はないものと思っていた。スーツ姿を親に見せられてうれしい」、井口力哉さん(19)は「1年の終わりに改めて式を開いてくれて、2年生もまた頑張ろうという気持ちになれた」と感慨深げに話した。
兼子良夫学長は「この1年、大変厳しい生活環境だったと推察する。唐突で理不尽とも思える想定外の状況に対応したことは人としての成長の証でもあり、誇らしく思う」と祝辞を述べた。
21年度入学式は4月3日にパシフィコ横浜で行われる。