茅ケ崎市と寒川町が気候非常事態宣言 広域連携で対策推進 神奈川

共同で気候非常事態宣言を表明した茅ケ崎市の佐藤市長(左)と寒川町の木村町長=茅ケ崎市役所

 茅ケ崎市の佐藤光市長と寒川町の木村俊雄町長が1日、茅ケ崎市役所で共同会見し、2050年までに二酸化炭素(CO2)排出の実質ゼロ(ゼロカーボン)を目標に掲げた気候非常事態宣言を表明した=写真。台風や豪雨が多発し、地域にさまざまな影響を及ぼしている事態を踏まえ、行政区を超えた広域連携で具体的な対策を推進する。

 宣言では、ゼロカーボンのほか、深刻化する自然災害、猛暑による健康被害や農水産業に対する影響を巡り正しい理解と適応策の実施を提示。住民と事業者、団体、行政の連携・協力、情報共有を進めることで、それぞれの立場で地球温暖化防止のための行動を実践する。

 2市町はともに21年度から新たな環境基本計画をスタート。同市は計画に基づく施策推進と、環境教育や環境学習の充実を重視する。同町は同宣言に基づき「二酸化炭素排出実質ゼロのまち」を掲げ、キックオフ・プロジェクトなど具体策に着手する。

 佐藤市長は「寒川町と手を取り合って、地球環境問題に主体的に取り組む」と、広域連携の意義を強調。木村町長は「環境に対する意識を高め、身近な部分からゼロカーボンを目指したい」と意気込みを示した。

 同様の宣言は、これまでに県と鎌倉、相模原、小田原、藤沢の4市が表明している。

© 株式会社神奈川新聞社