30年の活動は「誇り」 諫早としょかん友の会が解散

最後の活動として寄贈した本棚の除幕をする「諫早としょかん友の会」会員ら=諫早市東小路町、諫早図書館

 長崎県諫早市の「諫早としょかん友の会」(藤田敏夫会長)は3月30日、市立諫早図書館(東小路町)に本棚を寄贈し、30年に及ぶ活動を終えた。
 同会は1990年7月に設立。市への図書館建設運動に始まり、2001年の同館オープン以降は市民の利用しやすさを追求するなど図書館の運営に尽力してきた。会員の高齢化とともに、「図書館応援団」としての後継者が増えつつあるなどの理由から設立30年の節目での解散を決めた。
 寄贈した本棚は縦約120センチ、横約90センチ。児童書コーナーに設置した。絵本約300冊を収蔵できる。
 通算約20年間、会長を務めた真崎美枝さん(69)は「図書館は街づくりの核。市民の募金によって寄贈されたピアノを使った演奏会の実施やブックリサイクルなど、一切の補助金を受けずに自主的な活動を続けてこれたことは誇り。最後まで創立時からのメンバーが残り、支えてくれたこともうれしい。活動が終わるのは寂しいが、これからも図書館に積極的に関わっていきたい」と話した。
 同図書館の児童書担当で主任の迎久美子さん(45)は「楽しいと思ってもらえる絵本などをそろえ、子どもの頃から気軽に本に親しめる図書館にしていきたい」と話した。

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