好投むなしく黒星も… 中日の“開幕直訴左腕”松葉に膨らむ「期待」

降板する中日・松葉(中)

開幕6番手の男となった中日・松葉貴大投手(30)への期待が膨らんでいる。

1日の巨人戦(バンテリン)に先発し、5回まで散発3安打無失点の好投を披露。ところが、6回に先頭のウィーラーに二塁打を浴び、続く坂本の遊ゴロを京田がまさかのトンネル。その後に岡本和に2点適時打二塁打を許すなどで降板となった。昨季は本拠地ナゴヤドームで6試合に先発して3勝負けなしだったが、5回0/3を6安打3失点(自責2)で今季初黒星を喫した。

松葉の投球について与田監督は「非常にデキは良かった。6回に点は取られたけど、オープン戦の状態から(比較すると)非常にいい形でテンポ良く投げてくれた」と一定の評価を与える。

オフに唯一、開幕投手を直訴した松葉だったが、開幕6番目にした理由について指揮官は「いろんなことを検討した中で。今年のオープン戦はあまり好調とは言えなかったかもしれないが、今日の登板はそこをうまくいい形にしてきたのでは。この日に先発させているわけですから、しっかりとした評価はしています」と力説する。

チーム内でも「今日の松葉は負けはしたが、5回までは素晴らしかったし、6回も京田のエラーがなければ、もっと展開も違ったのでは。正直、松葉の胸の内では開幕投手になれなかった悔しさはあるだろうし、その気持ちを今季は試合にぶつけて活躍してほしい。開幕投手を監督に直訴するぐらいなんだから、それができる男だよ」と期待を寄せている。

6回にG打線につかまった松葉は「粘ることができませんでした」と反省しつつも「落ち着いて自分らしい投球ができたと思う」と前向きに話す。今季は6番手から1番手まで登り詰めるような活躍を見せて、来季こそ開幕投手の座をゲットしたいところだ。

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