ヘタフェMF久保建英がベンチ要員から大躍進!スペインメディア〝手のひら返し〟の大絶賛

アルゼンチン戦で輝きを取り戻した久保建英

このチャンスを生かせるか――。スペイン1部ヘタフェのU―24日本代表MF久保建英(19)が、再開されるリーグ戦へ向けて地元メディアから〝手のひら返し〟の期待を集めている。1部残留へ守備的戦術に固執し始めたチーム方針のあおりを受けて今後のスタメン定着は厳しいと見られていたが、やはり〝日本の至宝〟は転んだままでは終わらない。自らの力で流れを引き寄せた格好だ。

久保が存在価値を証明したのは、3―0で快勝した3月29日のU―24アルゼンチン代表戦(北九州)。左足の正確なCKからDF板倉滉(24=フローニンゲン)の2得点をアシストし、日本国内のみならず欧州でも話題となった。スペイン紙「アス」は「久保のキックと板倉のヘディングはともに美術館に持ち込まれるだろう」と評したほどだ。

この勢いを再開されるリーグ戦に持ち込むことができるか注目される中、同国紙「マルカ」は3日のオサスナ戦の先発起用を予想するとともに「久保は先発した3月21日のエルチェ戦でアシストを記録するなど再び輝き始め、U―24アルゼンチン戦の活躍でも脚光を浴びた。その結果、ホセ・ボルダラス監督(57)が不動のレギュラーとして起用するMFマルク・ククレリャ(22)とともに、チーム内で最も評価される選手となった」と持ち上げた。

1月の移籍当初こそ5戦連続先発出場した時期もあったが、肝心のゴールを奪えず、守備面の貢献に乏しいことから評価を落としてベンチ要員に格下げとなっていた。同紙でも「昨季はマジョルカでローン生活(期限付き移籍)、今季は2度のローン生活を送っている。しかし(今季前半に所属した)ビリャレアルでもヘタフェでも地位を確立することができていない」と伝えていたが、それも忘れたかのような豹変ぶりだ。

ただ、今季はチームで安定して結果を残していないだけに、活躍の余韻が残る再開一発目は重要な試金石となる。同紙は「ボルダラス監督の久保に対する意図と、彼が好調を持続できるか、両方を知る手がかりとなる」と指摘した。本人も「去年も残り10試合くらいのラストスパートで自分がよい評価をもらえたので、残りの試合が一番大事だと思う」と語っており、評価を確立するためにも終盤戦で結果を残したいところだ。

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