好調を維持してポールポジション獲得の野尻「自分はもっと強くなれる気がする」【SF第1戦予選後会見】

 2021年全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦富士の公式予選が終了し、ポールポジションを獲得した野尻智紀(TEAM MUGEN)、2番グリッドを獲得した大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)、そして3番グリッドを獲得した笹原右京(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が会見に出席し、予選を振り返った。

■野尻智紀(TEAM MUGEN)

予選ポールポジション
Time:1分21秒173

「まずシーズンオフの間、いろいろと自分なりに『なんで昨年の前半戦は上手いこといかなかったんだろう』『逆になぜ後半戦は上手いこといっていたのだろう』ということをかなり深く考えました。それについてすごい勉強をしたので、開幕に向けてしっかりと準備ができました」

「そのなかでのシーズンオフは、このスーパーフォーミュラだけではなく、スーパーGTのテストも重ねたので、僕の中で、またひとつ新たな考えが深まっていた部分がありました。そのあたりを、僕の担当エンジニアたちとたくさんの会話をしながら進めていき、また一段高い状態のマシンを作れたのかなと思います」

「チームのみなさんも本当に完璧な仕事をしてくれたと思うし、僕もTEAM MUGENで3シーズン目になるので、意思疎通やコミュニケーションは全く問題あリません。本当に自分の力を出し切るだけだと思って予選に臨みました」

「僕は良くも悪くも、Q3だけポンとタイムを出すイメージがあり、それは自分の中にもありました。ただ、今週に関しては走り始めから調子が良く、逆に、これだけ頭ひとつ抜けているという状態で予選に挑むことが初めてだったので、自分をどうやってコントロールして予選をまとめ上げるか、というところに自分の中で難しさを感じました」

「また、その難しいなかでも、きちんとこの予選後会見にいることができたということを、自分のひとつの成長として自信を深めたいと思うし、まだ自分はもっと強くなれる気がします。明日の決勝も強く賢く戦いたいと思います」

ポールポジションを獲得した野尻智紀には『B.R.MポールポジションAWARD』として特製クロノグラフが贈呈された。

■大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)

予選2番手
Time:1分21秒396

「Q1からプッシュをしていたのですが、やはり野尻選手が頭ひとつ抜けていました。Q2も本当にいっぱいいっぱいな予選を自分もしたのですが、それでも野尻選手には届きませんでした。最後のQ3では、クルマのセットアップを変更せず、本当に自分の力で『なんとか先輩である野尻さんを追い抜きたい』という思いでいろいろなことをしたのですが、やはり壁は厚かったなと感じています」

「僕らとしては、他のカテゴリーも併催されている路面コンディションに、午前中のフリー走行の段階では合わせきることができず、あまり調子が良いとは言えませんでした。ですが、その部分をフリー走行から予選に向けて、いろいろと考えて調整をしたことが良かったのではないかなと思います」

2021スーパーフォーミュラ第1戦富士 予選2番手を獲得し笑顔を見せる大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)

■笹原右京(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

予選3番手
Time:1分21秒463

「まずはポールポジションを獲得した野尻選手、おめでとうございます。僕も野尻選手を見ていて『頭ひとつ抜けているな』という印象を感じていました。対して僕の方はフリー走行から正直あまり調子が良くない状況で、Q1は無事に突破できましたが、Q2は突破できるか際どい状況でした」

「ですが、なんとか自分自身、チームともに上手くまとめ上げることができました。Q3に関しては大幅に変更した箇所もポジティブな方向に見つけられて(タイムを)上げることができたので、明日のレースに向けて、これでスタートラインに立てる、トップと戦えるなという手応えを掴むことができたアタックラップでした」

「僕は(牧野任祐選手の)代役ということで、本当に少ない限られた時間で準備をしなくてはならずに大変だったのですが、チームのみなさんの本当に手厚いサポートのおかげでここに立つことができました。なので、明日はもちろん牧野選手の分も含め、精一杯戦いたいと思います」

DOCOMO TEAM DANDELION RACINGのピットには、笹原右京のヘルメットと一緒に牧野任祐のヘルメットも置かれている
2021スーパーフォーミュラ第1戦富士 会見に出席した予選トップ3のドライバー

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