【スターダム】林下詩美 ワールド王座V4に成功 〝ラストマッチ〟ビーを大逆転で撃破

詩美(右)はビーに高角度のドロップキックを放った

4日の女子プロレス「スターダム」横浜武道館大会で、ワールド王者の林下詩美(22)がビー・プレストリー(25)を下しV4に成功した。

場外でエプロンに足をかけた状態で床に叩きつけるDDTや、テーブルを腹部に置かれてのダイビングフットスタンプなど危険技で追い込まれ序盤からピンチの連続。走りこんできたビーを無理やりかついでコーナーに乗せ、下からラリアートで場外に叩き落とすなど持ち前のパワーで反撃を狙うが、試合巧者のビーをなかなか崩せない。

コーナーに上ったところを雪崩式ジャーマンで投げられたかと思えばヒザ蹴り、丸め込みと目まぐるしい猛攻を受けた。それでも必殺のクイーンズ・ランディングをカウント2で返すなど驚異の粘りを見せると、2発目のクイーンズ・ランディングを脱出してからラリアート3発で追い込み、2段式原爆固め、ハイジャック・ボムと畳みかけて大逆転の3カウントを奪った。

試合後、詩美は「4度目の防衛、成功しました。トップ外国人選手を倒して、私はこの赤いベルトと共に世界の林下詩美になります。ビー、散々私たちのことを『ショッパイ、ショッパイ』言ってたけど、今日勝ったのは私。お前にはもっといい日本語を教えてやるよ。『ゴメンナサイ』だ」と勝ち誇った。

これにビーは涙目で「あなたはとても強い」と詩美に告げると「イチバンショッパイ」などとからかい続けた渡辺桃にもリングに上がるように要求。詩美と渡辺が所属する「クイーンズ・クエスト」を2020年1月に離脱し大江戸隊入りしてから袂を分かってきた旧友に「桃、ショッパイ、ゴメンナサイ。桃は一番トモダチ」と涙ながらに告げた。

さらに「今日が私の、スターダムでの最後の試合です。マタネ。また会いましょう」とファンにあいさつし、これがスターダムラストマッチだったことを明かした。その後、コメントスペースで詩美と健闘をたたえ合い、ハグする一幕もあったビーは「(母国)イギリスの家族に私の助けが必要になった。だからイギリスに帰らなくちゃいけない」と説明。詩美は「また会えると信じています。何年でも待つし、その時までこのベルトを守り続けます。ビー、また私とこのベルトをかけて戦ってください」と話した。

果たして2人の戦いに続きはあるのか。

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