IOC、組織委の窮地を救った池江優勝「彼女はやりました!」

五輪切符を獲得した池江

国際オリンピック委員会(IOC)は池江璃花子(20=ルネサンス)が優勝した直後に公式ツイッターを更新。「彼女はやりました! 白血病と診断されてからわずか2年で4×100メートルメドレーリレーで2度目の五輪出場を決めました」とツイートした。今回の快挙は大会組織委員会にとっても〝追い風〟になるかもしれない。今月に入り、五輪開催に新たな暗雲が垂れ込めていたからだ。

国際水泳連盟(FINA)は4~5月に日本で開催予定の東京五輪最終予選の3大会(飛び込み、アーティスティックスイミング、オープンウオーター)を中止する意向を日本に通達。FINAは新型コロナ対策で日本側と折り合わなかったことを理由に挙げていた。五輪本番のテストも兼ねた重要な大会が中止に追い込まれれば、開催ムードがさらにしぼみかねない状況だ。

また、国内では聖火リレーを巡るトラブルが頻発し、各地で批判の声が上がっていた。大阪市内での聖火リレー中止も検討される中で、ある競技の協会幹部は「組織委は池江さんに救われた」。池江の活躍は、こうした〝負の連鎖〟を断ち切ることになるのだろうか。

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