市販の人形に魂吹き込む カスタムドール店「ハル」 職人技がファン魅了、「聖地」に 鹿児島市

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三浦さん夫妻が手掛けたカスタムドールと飾り台=鹿児島市平之町

 市販の人形に手を加え自分好みにしてくれる全国でも珍しいカスタムドール店が、鹿児島市平之町にある。「アートスペース&ショップ ハル」。魂を吹き込むような職人技に魅了され、県内外からファンが足を運ぶ“聖地”となっている。

 店はグラフィックデザイナーが本業の三浦功二さん(61)と妻真紀さん(48)が営む。東京から功二さんの実家にUターンして、2019年6月にオープンした。

 取り扱う人形は「ブライス」。大きな顔ときゃしゃな体が特徴で、頭の後ろに付いているひもを引くと、瞳の色や向きが変わる仕掛けがある。市販の服やメークで着せ替えを楽しめるが、熱心な愛好家は大金を投じ服を特注したり、文字通り整形したりするという。

 真紀さんはそうした愛好家の要望に技術で応える。11年前から東京でファッションドール作家「アトリエニーナ」の名で活動。15種類のドリルを使い分け、口角を上げたり、瞳をキラキラにしたりして人間の表情に近づける。世界各地の作家12人が参加したコンテストで3位になったこともある。

 功二さんは、人形が写真映えするように飾り台や花壇、テラス席などの背景制作を担当。店内にはドレスや着物を着たブライスドールや衣装や靴などの小物が並び、「居心地がいい」と3時間以上眺める人もいるという。

 熊本や宮崎県から訪れるファンが多く、1カ月以上前から来店予約を入れる人も。三浦さん夫婦は「人形をインスタグラムで発信する人が多く、全国的に人気が高まっている。澄んだ目や柔らかい表情を見てほしい」と口をそろえる。

 午前10時半~午後4時半(水木曜は休み)。同店=099(295)3758。

目や口元をカスタムした人形
人形の口元はドリルを使って加工する