【MLB】大谷一問一答 リアル二刀流で特大ソロ&160キロ連発「公式戦で出来て良かった」

ホワイトソックス戦に先発したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

投球で5回途中2安打3失点、打撃では特大の先制2号ソロ「公式戦で出来たのは良かった」

■エンゼルス 7ー4 Wソックス(日本時間5日・アナハイム)

エンゼルスの大谷翔平投手は4日(日本時間5日)、本拠地・ホワイトソックス戦で「2番・投手」で出場した。今季初登板は渡米後初の投打同時出場。初回に先制2号ソロを放つと、投球では渡米後最速タイ101.1マイル(約162.7キロ)の剛速球を武器に5回途中2安打3失点(自責1)。今季初勝利はならなかったが、リアル二刀流で躍動した。チームは9回サヨナラ勝ちで2連勝。3勝1敗で開幕カードを勝ち越した。

5回の投球中に本塁ベースカバーで走者と交錯。2018年5月20日のレイズ戦以来1050日ぶり勝利をつかめずに降板となった。試合後の会見で、大谷は軽傷を強調。メジャー自身初のリアル二刀流を振り勝った。

――アクシデントで降板した。状態は。
「問題ないと思いますね。最初は衝撃があったので、微妙でしたけど、時間がたてば、そこまでもないかなと思います」

――投球を振り返って。
「全体的にはいい球はいっていたかなとは思うんですけど、やっぱり5回はもうちょっと。2死まで取っていましたし、ポンポンいっていれば、もうちょっと楽に試合を運べたかなと思います」

――5回途中降板となったが、次回の登板の教訓になるか。
「最後も苦しかったですけど、いい球はいっていたと思うので。心の持ち用なのかなと思いますし、教訓になるかなと思います」

――メジャーでも二刀流で出来ることを証明したいと話していた。
「打席は全部いい打撃というか、ほぼ完璧な内容ではあったので。打席に関しては言うことはないんですけど、5回は少しのところなのかなと思います。1つ公式戦でこういう形で出来たのは良かったところじゃないかなと思います」

160キロ超の剛速球を連発「去年と違う雰囲気、すごく野球をやっているなという感じがする」

――感情をあらわにしていた。以前より楽しめた実感はあったか。
「まず自分で100%が出るかどうか。結果が良くても悪くても、全然捉え方が変わってくると思うので。そこ次第じゃないかなというか。自分が楽しんで、100%力が発揮できたと思えば、そういう試合が多くなるんじゃないかなと思っています」

――160キロ超の剛速球は2018年のどの試合よりも多かった。アドレナリンが出たか。
「体自体は動いていたし、良かったのかなと思います。ファンの方も多く入って、去年と違う雰囲気、すごく野球をやっているなという感じがするんじゃないかなと思います」

――二刀流ができないという世間の声を見返したい気持ちは。
「あまりそういうのはないですかね。普通にやっているというか、もちろんいい試合もあれば、悪い試合もあるので。その1試合の捉え方で出来た、出来ないではないと思うので」

――5回のピンチで続投させてくれた。
「ありがたいですし、状況を見ればスイッチをしてもおかしくないところで我慢して使ってもらったところはあると思うので。何とか応えたかったですけど、ああいう形になって悔しいかなと思います」

――マドン監督が信頼して投げさせてくれた。
「先発としては嬉しいと思います。そこで投げきるか投げきらないかで、信頼度が変わってくる。そういう意味でも抑えたかった気持ちがあるのかなと思います」

――ファンの存在は大きかったか。
「大きいですね。かなり。打席での集中力と言うか、何となく打てそうだな、抑えられそうだなという雰囲気を作ってくれるのはファンの人だと思っているので。いると、いないでは全く違うと思います」

――本塁ベースカバーで走者と交錯した。当たった箇所や6日以降の出場は。
「正確にどこに当たったのかは、衝撃で分からなかった。どちらかというと僕の方から乗っかっていった。脚をすくわれて乗っかっていった感じなので。ふくらはぎとかその辺かなと思います。明日の出場は分からないです。状態を見てかなと。また話してかなと思います」

メジャー初の二刀流「打席よりマウンドの方が緊張はするものだと改めて感じました」

――緊張感はあったか。
「緊張はしましたね、もちろん。打席よりやっぱりマウンドの方が緊張はするものだと今日改めて感じましたね」

――5回は「心の持ち用」という言葉がでた。4回と比べて技術的に苦しんだ部分は。
「2アウト目も比較的いいアウトでしたし。ポンポンいく流れの中で、自分の中でこうギャップというか、そういうのがあったのかなとは思います」

――去年2試合登板して序盤で降板。今回は勝利投手の権利目前までいった。復活した思いは。
「まだ1試合なのでもちろんバッターとしても数試合しか出ていないですし。初めのカードなので、まだそれだけでは何とも言えないですけど。去年とは体の状態も違いますし、そこは全然違うんじゃないかなとは思います」

――ボール1つ1つに感じていること。
「1個1個のボールはよかったんじゃないかなと思います。右打者のインコースのまっすぐも力があったと思いますし、そこから曲げるスライダーも効果的だったなとは思っています」

――1試合だけだが、投手としてこれからやっていく上で自信は。
「1ついい打線相手に打たれた安打も単打系の安打なので。比較的、全体的には良かったなとは思っていますし、初戦なので、これからもっともっと改善してさらに良くなるようにしていければ、もっともっと良い試合になるんじゃないかなと思います」

――4回辺りから直球の制球に苦しんでカーブでカウントをとりにいった。マメの影響は。
「それはそんなにですね。別にスライダーでカウントをとりやすいのであれば、そっちを優先的に投げるというだけの感じなので、真っすぐの方がいいなと思えば真っすぐ投げますし、スプリットがいいなと思えばスプリットを投げますし、それは相手の状況と変わってくるかなと思います」

――交錯は左足にぶつかった?
「両方ですかね。どこっていう風には。映像も僕は見ていないので、当たった印象でしか話せないですけど」

――検査を受けたり、病院に行ったりするか。
「ないですね。当たった時は衝撃で分からないので、どういう感じなのか分からないですけど、時間経ってみて、自分自身大丈夫そうだなと思っているので、また明日の反応を見ながら、トレーナーの人と話して決めたいなと思っています」

「もう少し上手く力も抜きながら投げられたら」

――「投げ心地」という点では。
「初戦なので、すごい力入っているなという印象が自分自身あるので。もっともっと試合を重ねればスムーズに投げれるんじゃないのかなと思っていますし、1戦だからしようがないのかなとも思いますけど、自分自身でもそう感じていたので。3、4回あたりから力も抜けて良い感じだったかなと思います」

――ファンが二刀流に勇気づけられると言っている。そういう声を聞いて。
「それは受け取る人の感覚というか、僕は頑張りたいことを頑張りたいと思っているだけなので。あんまり仕事だという感覚ではないですし。ただ自分が頑張りたいなと思っている分野のことなので、ケガはしても、ケガはつきものだと思いますし。必ずしも誰でも大なり小なりあると思うので。たまたま大きいケガをしましたけど、まだまだ頑張りたいなと思っています」

――今日の試合は投打ともに100%の力を出し切れた。
「ほとんど打席は満点に近い感覚として打席が3つあったので、それは自分としていいと思っていますし。ピッチングに関しても全体的には良い球が多かったと思っているので。あとはさっきもいった力の入りすぎが1つかなと思うので。もう少し上手く力も抜きながら投げられたら、また違うのかなとは思います」

――1打席目はHRをイメージしたか。あそこで打つことでゲームの流れを。投手をやっているからこそ、狙いにいこうとか。
「ホームランを狙おうというのはほとんどないですね。そういう打席はほとんどシーズン中もないので。いいコンタクトをしたら、勝手に本塁打になると自分では思っているので、詰まっても、先っぽに当たってもある程度いい角度で上がれば、本塁打になると自信を持って振っているので。特に狙うということはなく、いい角度でボールに当てるっていうのが一番かなと思います」

――本塁打の場面。3試合高めの真っすぐで攻めてきていて、今日のあの1球はどういうイメージして振ったか。
「昨日からけっこう高めが多くて、振ってしまってはいたんですけど。高めにアプローチの仕方が悪いわけではなくて、単純にタイミングの問題というか間合いの問題なので。受けに回ってしまうと、ああいう高めを空振りになるようなスイングになってしまう。今日みたいな間合いでいけると、振っても良い結果になるというだけなので。高めに対して特に苦手意識があるわけでもないですし。良いスイングができれば高くても低くても、内でも外でもホームランにできると思っています」

――5回途中降板。何が足りなかったか。
「最後も三振ではあるのでやりきったといえばやりきってはいるんですけど、欲を言えばそこまでいく必要はないのかなというか。良い形で2アウトも取っていますし。もう少し楽にアウトはとれると思っていたので、そこかなと思います」

――アブレイユの最後はカーブか。
「スライダーですね。大きいスライダーですね。(球速が落ちたのは)つまずきました、あれは。マウンドに足がひっかかって」(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2