【競泳】リオ後の不振乗り越えた! 萩野公介が五輪代表入り「ホッとしてる」

男子200メートル自由形決勝で3位に入った萩野(代表撮影)

競泳・日本選手権兼東京五輪代表選考会第3日(5日、東京アクアティクスセンター)、男子200メートル自由形決勝が行われ、萩野公介(26=ブリヂストン)が1分47秒72で3位に入った。同種目での五輪代表入りは逃したが、上位4人の合計タイムで800メートルリレーの派遣標準記録を突破し、3大会連続の五輪代表入りが決まった。

「本当に五輪に行けるってことでホッとしてる。本当にまずはどんな格好でも、どんな姿でもいいからまずは五輪に行きたいって思っていた」。レースを終えた萩野は安堵の表情を浮かべた。

2016年リオデジャネイロ五輪では、400メートル個人メドレーでの金メダルを含む3つのメダルを獲得。しかし、その後は右肘を手術した影響もあり、満足な泳ぎができない日々が続き、一時は休養に追い込まれた。ところが、東京五輪の1年延期によって生まれた再起のチャンス。今大会は得意種目の400メートル個人メドレーを捨ててでも、五輪出場にすべてを懸けた。

そんな中、この日のレースは前半から飛ばし、五輪切符を勝ち取った。「(優勝した)松元克央(24=セントラルスポーツ)が、すごく速いタイムで派遣標準記録を引っ張ってくれた。僕たち(松元以外のリレーメンバーの)3人も47秒台という遅いタイムですけど、リレーで五輪に連れていってもらえる」と感謝の言葉を口にした。

ただ、世界の頂点を知る男に満足する様子は見られない。「本番では、もっともっと実力をつけたい。自己ベスト近く出せば僕だけで2秒くらい縮まる」。支えてくれた人たちのためにも、最高の舞台で完全復活した姿を見せつける。

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