斎藤工が妊夫役 上野樹里共演 男性が妊娠・出産する世界描く ドラマ「ヒヤマケンタロウの妊娠」制作決定

男性が妊娠・出産するようになった世界を描いた坂井恵理の同名コミックスをドラマ化したNetflixオリジナルシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」が、2022年に全世界配信配信されることが発表された。Netflixがテレビ東京と共同で企画・製作する。

原作は、「もし男性が妊娠したら?」をテーマに、男女逆転生活やギャップをコミカルに描きながら、「妊娠」をきっかけに今まで見えなかった社会に潜む様々な問題に直面した主人公が、奮闘しながらも徐々に周囲の人たちや自分自身を変えていく姿を描いた成長の物語。

広告代理店の第一線で仕事をこなすハイスペック男子の桧山健太郎が、ある日突然、自分が妊娠していることを知る。パートナーの瀬戸亜季も自分が親になることは考えていなかったため、想定外の出来事に最初は戸惑う2人。「妊娠」したことを告げた日から向けられる社内や社会からのまなざし、「妊婦」が体験する苦労を「妊夫」として向き合う桧山に寄り添いながら共に迷う亜季。現代の妊娠・出産にまつわる多くの問題に直面しながらも、ついに二人は「産むか、産まないか」の決断を迫られる。

主人公の桧山健太郎役を演じるのは斎藤工。斎藤は「男女の役割の入れ替わりを描く本作は、古き悪き常識に対する新時代のアンチテーゼになる可能性を秘めている気がしています」と本作についてコメントしている。

桧山健太郎のパートナーで、実家からの結婚へのプレッシャーをものともせず、仕事でキャリアを重ねるために日々忙しく生きるフリーライター兼エディターのヒロインである瀬戸亜季を演じるのは上野樹里。上野は自身の役柄を演じるにあたり、「亜季の抱く家族や家庭というものへのネガティブな概念への葛藤や、一人の女性として自由でありたいと願う亜季の価値観の変化があったりと、桧山と共に成長していくキャラクターを楽しんで演じたい」と話している。

原作の坂井恵理はドラマ化に関して、「斎藤さん演じる健太郎、上野さん演じる亜季、箱田監督・菊地監督が撮る『ヒヤマケンタロウの妊娠』を、いち視聴者としてとても楽しみにしています」と期待を寄せている。

監督を務めるのは、箱田優子と菊地健雄の2人。箱田は長編デビュー作「ブルーアワーにぶっ飛ばす」で、上海国際映画祭アジア新人部門・最優秀監督賞を受賞するなど今後活躍が期待されている監督。菊地は、2017年に発表した「ハローグッバイ」「望郷」の両作品で、第9回TAMA映画賞最優秀新進監督賞などを受賞する活躍を見せている。脚本は、「全裸監督」シリーズなどの山田能龍、監督・脚本作「あのこは貴族」が公開中の岨手由貴子、監督脚本作「ミセス・ノイズィ」で日本映画批評家大賞脚本賞を受賞した天野千尋の3名が担当している。

【コメント】

■主演/斎藤工(桧山健太郎役)コメント

Q.本作のオファーを受けた時、この<桧山健太郎>という役柄を、どのように演じたいと思われましたか?また、どんな作品にしたいと思われますか?

坂井先生による原作コミックスのあまりのリアリティに、すぐさま「男性妊娠」の実例を調べていました。
日々"今までの当たり前"が見直されながらも、それが覆されるには時間がかかる歯痒い現代における、この男女の役割の入れ替わりを描く本作は、古き悪き常識に対する新時代のアンチテーゼになる可能性を秘めている気がしています。

Q.本作を楽しみにしているファンの皆様へメッセージをお願いいたします。

妊夫として過ごす時間は、既に驚きの連続です。
何事にも多様性が求められている昨今、『ヒヤマケンタロウの妊娠』と言う
坂井先生が産み出して下さった一つの新しい角度、モノのも捉え方を、上野樹里さん、箱田監督、菊地監督をはじめ、日本映画界の要となる素晴らしきキャスト、スタッフ方々と共に
作品に愉しく詰め込んで、広く深く軽やかにお届け出来たらと思っております。

■ヒロイン/上野樹里(瀬戸亜季役)コメント

Q.本作のオファーを受けた時、この<瀬戸亜季>という役柄を、どのように演じたいと思われましたか?また、どんな作品にしたいと思われますか?

パートナーの桧山が妊娠したことにより、亜季の抱く家族や家庭というものへのネガティブな概念と葛藤したり、自由でありたいと願う亜季の価値観が変化したりと、桧山と共に成長していくキャラクターを楽しんで演じたいです。
気軽に楽しめる作品でありながら、ジェンダーやマイノリティ、LGBTQなどへの理解を深めるきっかけとなる作品になれたらなと思います。

Q.本作を楽しみにしているファンの皆様へメッセージをお願いいたします。

自分らしく生き抜く全ての人へエールを送れるような作品になるよう、亜季を通して自分にできる役割を全力で全うしたいと思います。楽しみにしていてください。

■坂井恵理(原作者)コメント

世界からすっかり「男尊女卑の国」というイメージで見られてしまっている日本も、少しずつ変わってきているのを感じます。そのことを、この作品を通じて国内外に示せたら…と思いつつ、斎藤さん演じる健太郎、上野さん演じる亜季、箱田監督・菊地監督が撮る『ヒヤマケンタロウの妊娠』を、いち視聴者としてとても楽しみにしています!

■間宮由玲子 (プロデューサー/テレビ東京)コメント

現在26歳の私の周りで最近話題になるのは「結婚・出産」の話です。「そろそろ結婚を考える時期だよ」と言われることも増えました。いろんな選択肢を提示してもらえることはありがたいけれど、私は自分以外の誰かに生き方を決められたくはありません。「結婚」に限らず、様々な局面で生きづらいと思うことは誰しもあると思います。だからこそ「妊娠」という普遍性のある事象を通して、各々の「自分らしさ」を受容する社会の大切さを描く坂井先生の原作『ヒヤマケンタロウの妊娠』を読んだ時、ぜひドラマ化させていただきたいと思いました。映像作品を1.5倍速で観る同世代の方も、つい腰を据えて見たくなる社会派コメディドラマをお届けします。ぜひ、ご期待ください。

■高橋信一 (エクゼクティブ・プロデューサー/Netflix コンテンツ・アクイジション部門 マネージャー)コメント

「もし男性である自分が妊娠したら?」私自身、パートナーが妊娠・出産した際でさえ想像できなかった「If もしも」をこの物語は提示してくれました。男女逆転物語は数あれど、現代性を伴った「妊娠・出産期」での男女逆転を描き出した本作のユニークさに興味を書き立てられるとともに、視聴者に多くの示唆を与えてくれるはずです。斎藤さんが演じる妊夫の葛藤、上野さん演じる妊夫のパートナーの懊悩、それぞれが笑いを通して描かれます。大いに笑ったあと、「もし自分だったら?」と想像してもらえる事を願っております。

【作品情報】
ヒヤマケンタロウの妊娠
2022年、Netflixにて全世界同時独占配信

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