「お茶の間が凍る」NHK党が長野補選に前代未聞〝RPG政見放送〟投下を予告 

立花孝志氏

参院長野選挙区補欠選挙と参院広島選挙区再選挙(ともに25日投開票)が8日、告示された。両選挙区に候補者を擁立するNHK受信料を支払わない方法を教える党(NHK党)が、過去に例を見ない斬新な政見放送を投入することが分かった。

長野補選は立憲民主党の羽田雄一郎元国土交通相の死去による。広島再選挙は、一昨年の参院選を巡る公選法違反(買収)で有罪が確定した河井案里前参院議員(自民離党)の当選無効に伴う。

選挙につきものなのは政見放送。その政見放送は先月の千葉県知事選で物議を醸したばかりだが、アピールの場として最大限に活用している“先駆者”ともいえるNHK党が黙っているはずがなかった。NHK党関係者は「ある意味、お茶の間が凍る政見放送になるかもしれません。覚悟しておいてください」と話す。

千葉県知事選の政見放送で、2人の候補者がプロポーズ大作戦に出れば、ピエロに扮した「千葉県全体を夢と魔法の国にする党」で、元芸人の河合悠祐氏がショートコント風の内容だったことで、放送のあり方を巡って議論になったばかりだ。

NHK党を率いる立花孝志党首(53)は、2016年や昨年の都知事選で「NHKをぶっ壊す!」を連呼しながら、局アナの下半身スキャンダルに言及。昨年の衆院静岡補選でも、ドラマ仕立てやラップ風の政見放送で、有権者を仰天させてきた過去がある。

政見放送は、スタジオで録画する方式とは別に各陣営が事前に録画した動画を持ち込むことができる。NHK党は広島再選挙でスタジオ録画と持ち込み動画の2種類、長野補選では持ち込み動画1種類の計3パターンを用意。波紋を呼びそうなのが長野補選に持ち込んだ動画だ。

関係者の話を総合すると、人気ゲームを模した冒険活劇風で、主人公となるNHK党の地方議員が勇者に扮し、仲間を集めながら敵を倒し、ラスボスに挑むというもの。敵やラスボスは言うまでもなくNHKで、パロディー風ながらもNHK党の“一丁目一番地”であるNHK受信料問題に切り込んでいる。子供たちから共感を得られやすい内容に仕上がっているという。

ちなみに今回の2選挙の政見放送に立花氏が出演することはなく、内容や演出のアイデアは地方議員によるものだという。それでも政見放送らしからぬテーストだけに物議となること必至。長野補選のNHKでの政見放送は来週半ばを予定している。

© 株式会社東京スポーツ新聞社