玉城知事「誠に遺憾」 空自泡消火剤からPFOS検出 県の「受け身」に釈明も

 航空自衛隊那覇基地から泡消火剤が流出した事故で、同基地が7日、回収した汚染水から有機フッ素化合物の一種PFOSとPFOAが高濃度で検出されたとウェブサイトで公表したことに、玉城デニー知事は「事故発生当時、基地外に飛散した泡消火剤にPFOS等が含有されていないと公表されたため、その確認が遅れたことは誠に遺憾だ」と述べた。

 昨年4月の米軍普天間飛行場からの泡消火剤流出事故で、県は立ち入り調査を米軍に求めるなど対応した。一方、今年2月26日に起きた空自の事故では、琉球新報が泡からPFOSなどが検出されたと報道するまで、県は調査などは実施していなかった。那覇市や空自と同じく3月12日に、瀬長島海中道路の豊見城市側の海域3カ所で海水を採取し、調査に取り組んだ。

 玉城知事は県の対応について「受け身だったということは、確かにご指摘の通り、その印象もあるかもしれないが、しっかりと航空自衛隊那覇基地にも確認しながら、鋭意その状況について報告を受けてきた」と釈明した。

 県の調査で瀬長島海域からは「暫定指針値を超えるPFOSは検出されていないという報告を受けている」と述べた。その上で、空自に対し「今後PFOSが含まれていない製品との入れ替えについても、しっかりと管理を行っていただき、事故についても今後あってはならないよう、厳重な管理体制を取ってほしい」と述べた。

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