テレビドラマのロケで使われた緊急災害用の間仕切りとベッド計180セットが三浦市に寄贈された。三浦海業公社(同市三崎)の一セクションであるみうら映画舎が撮影に協力したお礼に制作会社から譲り受けたもので、地域活性化への地道な活動が思わぬ形で実を結んだ。
寄贈されたのは、段ボール製の間仕切り120セットとベッド60セット。民放ドラマとタイアップしたタケナカダンボール(高知県)の商品で、避難所のシーンで使われた。いずれも簡単に組み立てることができ、ベッドは3トンの重さに耐えられる。
ロケ地は三浦市内ではなかったが、映画舎は近隣の海岸での撮影場所の選定や廃材の処理などの面で支援した。このため、撮影終了後にドラマの制作会社から提供の申し出があったという。3月17日に旧市地域福祉センターに運び、保管している。
市防災課は「コロナ禍で間仕切りはとても有効。寄贈してもらった資機材は大規模災害時に避難所で活用したい」と感謝している。
映画舎は2003年、映像制作の支援活動を通じて地域に貢献しようと市や三浦商工会議所青年部の関係者が集まって設立された。これまでに約3千件を誘致したほか、撮影に使った図書室の机やサッカーボール、オイルフェンスなどを市に寄贈してきた。
NPO法人を経て海業公社の一事業となった昨年10月からの半年間でも70件を誘致。若澤美義常務は「順調な滑り出し」と話している。