コロナ第4波パニック! ゴールデンウイーク前に1日5000人突破か…

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コロナ第4波パニック! ゴールデンウイーク前に1日5000人突破か…(画像)diy13 / shutterstock

4月7日の夜、大阪府の「太陽の塔」と「通天閣」が赤くライトアップされた。昨年12月以来、二度目の〝赤信号〟で、新型コロナウイルス第4波の襲来を認識せざるを得ない状況だ。
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同日、吉村洋文府知事は「今の大阪は右肩上がりの状況が続いている。これまでにない速度で感染の急拡大が続いている」とし、先ごろの『まん延防止等重点措置』の要請にとどまらず、『医療非常事態宣言』を府全域に発出。不要不急の外出を自粛するよう呼び掛けた。

「〝まん防措置〟は緊急事態宣言を出すに至らないよう、飲食店などに対し営業時間の短縮命令などを出すことが可能な上、違反者には過料(20万円以下)を科すことができます」(全国紙社会部記者)

大阪府が3月1日に緊急事態宣言の対象から外れて1カ月。その間も、大阪市内に限定する形で飲食店への時短要請は続けてきた。

しかし、それが実らず、3月28日までの1週間の感染者合計は1799人と前週から倍増。人口10万人あたりの新規感染者数も20.41人と、政府の分科会が定めるモニタリング指標の「感染急増」段階にあたるステージ3の数値(15人)をかなり上回っていた。

公衆衛生が専門の医師で作家の外岡立人氏が言う。

「島国の日本は世界的な感染症を経験することが少なかったせいか、欧米との認識のズレがあるように感じる。テレビで見たある識者は感染者数だけを見た上で、『日本は心配ない』と言っていたが、感染者が二桁少ないから何とか対応できているだけ。もし、欧米並みになったら日本の医療はパンクしますよ」

さらに、外岡氏は「今の状況は日本中がパンデミックの最中にある」との見解を示す。

政府の対策はママゴトを見ているよう…

「森林火災を思い浮かべてください。東京、大阪の大都市は最初、大炎上したが、その後、火が弱まり小康を保っていた。その間に地方の人口が少ない地域で火の手が上がっている。原因はイギリスの変異株が日本中に広がっているからです。無症状の人が会話を通じて人にうつすこともあると思います」(外岡氏)

地方でいえば、宮城県、山形県、愛媛県などが相次いで過去最多の感染者数を記録した。地方への感染拡大について、東北大学大学院教授で厚生労働省のクラスター対策班メンバーでもある小坂健氏は、メディアに対し「いろいろな要因が考えられる」とした上で、人の流れに言及している。

「感染が増え始めたのは、時短営業をやめてから。それ以外に『3・11』(東日本大震災)から10年を迎えて、メディアだけでなく、いろいろな人が被災地に来ていただいた。仕方ないことだが、壊れている建物を多くの人が見に来て、タクシーを借り切って回った。人の流れが多くなると、感染も増える。仙台は東京とも近く、東北のハブにもなっている。一旦、ウイルスが入ってきてしまうと、広がりやすいと思う」

現在、まん延しているのが従来のウイルスではなく、変異株であることを考えれば、感染拡大第4波は起こるべくして起きたといえる。

「テレビで新たな感染者が変異株であることが分かり、『変異株の広がりが心配されます』というニュースを耳にするたび、かつて話題になった映画を2年遅れで見ているような錯覚に陥ります。変異株は昨年末に日本へ上陸して、日本中に広がっているんですよ。それなのに、日本政府の対策は一緒。何か、ママゴトを見ているような気がします」(外岡氏)

命か経済か――その選択に日本の命運が…

では、今必要な対策は何か。3月29日からロックダウン(都市封鎖)による制限を一部緩和した英国がヒントになりそうだ。

ジョンソン首相は記者会見で、次のような趣旨の対策を呼び掛けた。

「制限が一部緩和されるが、皆さんは引き続きルールを遵守し、手洗い、マスク、他人との距離を励行し、ワクチン接種のお知らせがきたら受けに来てください」

同時に新たなスローガンとして「手洗い、マスク、他人との距離、外気」を発表、感染爆発を抑えるために換気の重要性を訴えた。

英国では2世帯、あるいは6人までであれば、屋外で集まることが可能となり、ゴルフ場やテニスコートといった屋外スポーツ施設の営業が再開された他、サッカーなど屋外で行うチームスポーツも解禁された。

イングランド首席医務官のクリス・ウィッティー教授は「屋内よりも屋外の方が安全なことは、はっきりと証拠が示している。次の段階に進むにあたり、これを覚えておくのが重要」と述べている。

「英国はワクチンにより、新規感染者が激減し、これだけのことができるようになった。しかし、日本はワクチン接種率も世界最低に近い上、東京五輪も開催しようとしている。このまま進めば、ゴールデンウイークを前に1日5000人の新規感染者が出ても不思議ではない。命か経済か。その選択に日本の命運がかかっています」(外岡氏)

言葉だけが躍るさまざまな要請や措置が、焼け石に水とならないよう祈るのみだ。
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