【WWEレッスルマニア】グラミー賞歌手バッド・バニーがプロレスデビュー戦で圧巻の勝利

バニー(左)はザ・ミズにパンチを見舞い、プロレスデビュー戦を見事に勝利で飾った(©2021-WWE,-Inc.-All-Rights-Reserved.)

【フロリダ州タンパ10日(日本時間11日)発】WWEの祭典「レッスルマニア37」(10、11日)初日大会が当地のレイモンド・ジェームス・スタジアムで開催され、グラミー賞歌手で世界的人気ラッパーのバッド・バニー(27)がプロレスデビュー戦を鮮やかな勝利で飾った。

バニーはソロアルバム「YHLQMDLG」で米国音楽界で最も権威のある第63回グラミー賞で「ラテンポップ・アーバンアルバム賞」を受賞。1月からはコラボレーションの要求を拒否したザ・ミズ(40)、ジョン・モリソン(41)組と遺恨劇が生じ、その後はギター攻撃やダイビング弾を放つなど、非凡な才能を発揮してこの日のプロレスデビューに至った。

バニーは親友の元NXT北米王者ダミアン・プリースト(38)と組んでミズ組と激突。デコレートされた高級大型トラックに乗って堂々入場した。

黒のコスチュームに身を包んだバニーは、自ら先頭を買って出てミズと対峙するや、いきなり右ストレートでダウンを奪う。その後もバックを奪うやエルボーをかわし、再度右ストレート。コーナーに押し込んでパンチの嵐から、マウントを奪って鉄槌を打ち込んだ。華麗なアームホイップ、カニ挟みまで披露すると、ミズはぼうぜんとした表情を浮かべるのみだ。

さらにはロープに飛んでハリケーンラナ、カウンターの頭突き。交代したモリソンにもダイビングエルボー、回転エビ固めを見舞う。約10分も1人で戦い続ける姿は、もはや世界的人気を誇るラッパーではなくプロレスラーそのものだ…。

10分過ぎには実況席に叩きつけられ、合体のラフ攻撃にダウンさせられるも、トルネード式DDTをミズに見舞ってようやくダミアンにタッチ。何と同時に脳天砕きを敵軍に見舞う連係で大歓声を浴びる。ダミアンが相手を場外に落とすと、最上段から回転式ボディーアタックで蹴散らした。

さらにはモリソンを場外でローリングパワーボム葬。最後はダミアンが抱え上げたミズに最上段からダイビングボディーアタックを決めて。バニーが驚異の3カウントを奪った。

約1年1か月ぶりのスタジアム開催となった今年の祭典で、グラミー賞受賞歌手のWWEデビュー戦勝利という新たな歴史が、プロレス界に刻み込まれた。

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