【空手】「国に帰れ」米国代表・國米櫻への人種差別発言が波紋 台湾紙も報道

空手の女子形で米国代表として東京五輪に出場する國米櫻(こくまい・さくら=28)への差別発言が大きな波紋を呼んでいる。

発端は、2日に國米が自身のインスタグラムに投稿した動画だった。1日に撮影されたもので「負け犬。国に帰れ」「チャイニーズ」などと、見知らぬ男性から暴言を吐かれた様子が映し出されている。國米は動画と合わせて「見知らぬ人が理由もなく私を傷つけると叫んだり、脅してきても、目撃した周りの人々が何もしなかった。何人かは笑ってさえいた。私は心を痛めました」などと心境をつづった。

國米への人種差別するかのような心ない発言に、ネット上では「なぜ黒人への差別は過剰なくらいに反応し、アジア人への差別は見向きもしないのか」「自分達がされたときは大騒ぎだけど、やる側になるのは平気なのですね」などと非難の声が相次いでいる。

また、台湾紙「蘋果日報」は「五輪選手が公の場で『チャイニーズ』と呼ばれたが、周囲の人たちはそれを無視していた」と報じるなど、アジア圏でも話題となっている。

米国でアジア系市民に対する人種差別は大きな問題となっているだけに、騒動は収まりそうにない。

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