【マスターズ】初優勝の松山英樹 グリーンジャケット姿でガッツポーズ「東北の人たちにいい報告ができた」

グリーンジャケットを着てガッツポーズの松山(ロイター)

海外メジャー「マスターズ」を制した松山英樹(29=LEXUS)は表彰式で、優勝者に贈呈される栄光の「グリーンジャケット」を前回覇者のダスティン・ジョンソン(36=米国)に着せてもらった。これで生涯、大会からの招待を受けることも決まり、パトロンたちに向かって両手でガッツポーズした。

優勝者スピーチでは「この素晴らしいオーガスタ・ナショナル(GC)でここに立てることをうれしく思っています」と感慨深げ。さらに何か言葉を続けるのかと思いきや「サンキュー!」と絶叫して一方的に締めくくったことで、周囲からは笑いも漏れ、ほのぼのとしたムードとなった。

その後、テレビ中継をしたTBSのインタビューで、グリーンジャケットを着てのガッツポーズについて聞かれると「本当は18番でやりたかったけど、表彰式でできてよかった」と最高の笑顔。最終日を迎えるにあたっての心境については「自分のベストを尽くすことだけ考えていた。14か15(アンダー)にいけば追いつかれないと思ってやっていた。正直、1番のティーグラウンドに行くまでは普通にしていたけど(ティーグラウンド)に立って緊張してきた。2番でいいショットが打てて、そこで緊張が取れた」と語った。

一時は2位に6打差をつける展開だったが、余裕はなかった。「後半に難しくなってくると思っていたし、緊張していてバーディーが取れるとは思っていなかったので、ミスしないようにと」。後半の15番では2打目をグリーン奥の池に落としてボギーとしたが「(同伴者の)ザンダー(シャウフェレ)がそこまで3連続バーディーで来ていたし、ここで引き離せると思っていたら裏目に出た」と振り返り、ホッとした様子を見せた。

2011年4月、東日本大震災の直後に初出場し、地元の東北の人たちへの感謝は今も忘れない。「10年前、ここに来させてもらって自分が変わることができたと思っている。10年は早いのか、遅いのかわからないけど、背中を押してくれた人たちにいい報告ができた。最後はハラハラドキドキさせてしまったので、次に勝つときはもっといい勝ち方をしたい」と締めた。

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