坂本龍一 「約束の宇宙」の音楽担当 女性の映画に「サポートしたいと思った」 楽曲使用版の特報も公開

4月16日から劇場公開される、映画「約束の宇宙(そら)」で音楽を担当する、坂本龍一のコメントが公開された。あわせて、坂本龍一の楽曲を使用した特報も公開された。

エヴァ・グリーンが宇宙飛行士の夢と幼い娘の母親であることの狭間で葛藤する女性を演じる映画「約束の宇宙」。アリス・ウィンクール監督がドキュメンタリー作品「Ryuichi Sakamoto:CODA」の音楽が印象に強く残ったことから、坂本にオファーしたという。坂本の音楽は、やさしく美しい旋律で、母と娘の物語を包み込んでいる。

坂本は、「まだまだ女性による映画は少ないので、サポートしたいと思った」と引き受けた理由を語り、「音楽は僕のなかでは特に女性的な優しさを強調したもので、珍しく実際の人による合唱も使った」と楽曲についてコメントしている。

坂本の楽曲「Embarkment」を使用した特報も公開された。楽曲をBGMに、母娘の姿が映し出されている。オリジナルサウンドトラックは、「commmons」で4月14日よりデジタル配信される。

【坂本龍一コメント 全文】
アメリカのエージェントからこのような映画があるが、興味があるかと聞かれ、なかなか面白そうだと思った。監督が女性であること、主演も女性であり、内容は母と娘の話なので、主要な部分は全て女性だ。

#metoo運動以降多く取り上げられるようになったとはいえ、まだまだ女性による映画は少ないので、サポートしたいと思った。エヴァ・グリーン演ずる女性宇宙飛行士についての映画だが、内容はSF的なものではなく、母親と小さな娘の関係が中心だ。働く母親と子の複雑な関係は世界的な問題で、悩みを抱えた母親は多いので多くの女性たちの共感を得られるだろう。

そのような内容なので、音楽は僕のなかでは特に女性的な優しさを強調したもので、珍しく実際の人による合唱も使った。

【作品情報】
約束の宇宙
2021年4月16日(金)TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー!
配給:ツイン
ⒸCarole BETHUEL ⒸDHARAMSALA & DARIUS FILMS

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