当選無効スーパークレイジー君が温める「倍返しプラン」 来年3月戸田市長選に“刺客”擁立

会見するスーパークレイジー君(右)

実現すれば“スーパークレイジー”な妙案だ――。埼玉・戸田市議選に当選しながらも「居住実態がなかった」として市選管から当選無効の決定が出たスーパークレイジー君(34)が13日、県選管に対し、決定の取り消し審査を申し立てた。法廷闘争も視野に入る中、クレイジー君はとんでもない“倍返し”プランを打ち明けた。

クレイジー君の対応は素早かった。9日に当選無効が言い渡され、今月30日までの不服申し立て期限のギリギリに動くかと思いきや、「早くシロクロつけたい」と中3日で弁護団を引き連れ、埼玉県庁の県選管に現れた。

会見を開いたクレイジー君は市選管のズサンな審査の実態を明かせば、弁護団は県選管で決定が覆らなかった場合、東京高裁への提訴を宣言。一方、最高裁までもつれた場合、1~2年の法廷闘争となるとあって、クレイジー君には、国政への転身話もささやかれ始めた。

クレイジー君はこれをやんわりと否定。「周りは次の選挙にかけてくれというがそれは別。投票してくれた900人以上の方の気持ちを考えないといけない」と戸田市議としての任期を全うする覚悟だが、政治団体「スーパークレイジー君党」の党首としては実にアグレッシブな戦略を描いている。7月の東京都議選に党公認候補の擁立を検討しているだけでなく、来年3月に任期満了となる戸田市長選に擁立プランがあるというのだ。今回の騒動では、市選管とやり合い、辞職圧力の嫌がらせも受けたクレイジー君は、市政に大きな不信感を抱いている。

「悪いイメージがついているのにそれでも子供たちや、中学生・高校生がお弁当つくって、頑張ってほしいと僕の家の前に置いてくれたりする」(クレイジー君)と有権者ではないものの応援してくれる子供たちが自身を後押しし、期待を裏切れないという。“市政改革”というクレイジー君を代弁する候補が、市長選に打って出れば、2期目を狙うであろう現職の菅原文仁市長には、これ以上ない脅威となりそうだが…。

© 株式会社東京スポーツ新聞社