兵庫県競馬組合で初の女性騎手として13日にデビューした佐々木世麗が14日、騎乗8戦目で初勝利を飾った。
所属の新子雅厩舎のワシヅカミにまたがった佐々木は果敢にハナを奪い、鮮やかな逃げ切りを決めた。初Vがメインレースとなる快挙に佐々木は「デビュー戦より緊張しましたが、いいスタートが切れました。両親の前で勝てて良かったです」と喜びをかみ締めた。
単勝人気1・5倍の重圧を見事にはね返す勝利に師匠の新子雅師は「最後の直線は強烈な向かい風だし、脚が上がるんじゃないかとヒヤヒヤして気が気じゃなかった。肩の荷が下りましたよ」と胸をなで下ろした。
騎手を志す前は落語家になる夢を抱いていた変わり種。地方競馬教養センターでの修業時代は女性ゆえの筋力不足が懸念されたが、実習を通して課題を克服し、プロとして戦う土壌を築き上げた。
勢いそのままに最終レースも制し、2連勝を飾った佐々木は「メインを勝てたので、ゲートでも落ち着いていられました。明日からはもっとリラックスして乗れると思います」とキッパリ。期待の新星の今後に期待は高まるばかりだ。