新発田市が進める環境整備事業「水のみち」地区の事業要地を寄付した(株)ウオロクへ感謝状を贈呈

新発田市長の二階堂馨氏(左)と(株)ウオロクの代表取締役社長・本多伸一氏

新発田市は15日、市が進める街なみ環境整備事業「水のみち」地区の事業要地を寄付した株式会社ウオロクに対し、感謝状の贈呈を行った。

贈呈式には新発田市長の二階堂馨氏と(株)ウオロクの代表取締役社長・本田伸一氏が参加し、「いただいた事業要地を新発田市らしい歴史景観の街づくりのために活用して参ります。深く感謝申し上げます」(二階堂市長)と寄付に対して感謝を述べ、本田社長へ感謝状が手渡された。

市内を流れる新発田川は、かつては水上交通の水路としての役割を始め、飲み水や洗い物など住民の生活用水に利用されたり、水浴びや魚捕りなど憩いの場として、日常生活に深い係りを持ち、人々に恩恵を与えてきた。

また、新発田川は、新発田城の築域の際、人工的に河道を変え、防御の役割を担うなど、新発田のまちの形成において、深く関わりのある川でもある。

一方、近年のモータリゼーションの進展や市街化区域の拡大によって、既成市街地の集積力は大きく低下している。また、空き店舗の増加などの状況がみられ、居住人口の減少も伴って、中心市街地の衰退・空洞化が課題となっている。

そこで、まちの骨格の形成や生活に密着した川である新発田川を「水のみち」として位置付け、この新発田川を再生・整備し、市民はもとより来訪者が集い、交流が生まれる場とすることで、街中の再生を図る。

この取り組みにより、「人との交流」から「新発田のまちなかの再生」〜「中心市街地の活性化」へと繋いでいくことが最終目標とされている。

「水のみち」イメージ図

「水のみち」のイメージ図では、破損した橋の欄干や防護柵、護岸等は歴史背景や伝統文化、市民の生活に密着した新発田川沿いの今ある風情を活かしたものになっている。川沿いにはあやめの植栽やプランターを置くなど歩いて楽しい工夫がされており、子どもから大人まで、川に棲む生物を眺め、川に親しめる憩いの場が設けられている。

なお、これらのイメージ図は、現段階のものであり、整備計画に基づき整備を進めていく中で、随時改善を図っていくという。

街なみ環境整備事業の概要図(新発田市の資料より)

© にいがた経済新聞