箱根登山鉄道は6月19日から7月4日まで、箱根登山電車箱根湯本駅─強羅駅間で、沿線に咲くアジサイが幻想的に浮かび上がる「夜間ライトアップ」を2年ぶりに実施する。同期間に走る車両は「箱根あじさい電車」として親しまれている。
同社によると、両駅の標高差は400メートル以上あり、見頃も標高によって異なることから、沿線のアジサイは鑑賞期間が長いのが特長。線路の両側に紫や青、白など色とりどりのアジサイが咲き誇る大平台駅付近が一番の見どころという。
夜間ライトアップは、午後6時半~同10時、箱根湯本駅付近や小涌谷駅付近など沿線6カ所で行う。新型コロナウイルス感染防止のため、座席指定制の臨時電車「夜のあじさい号」は運行しない。
沿線のアジサイは1973年ごろ、同社の職員有志が自発的に植栽したことをきっかけに整備され、94年からは東日本大震災のあった2011年を除き毎年ライトアップを実施してきた。19年10月の台風19号の被害で同区間が昨年7月まで運休したため、昨年は休止した。
同社の担当者は、利用客からあじさい電車の再開を待つ声が多く寄せられていたとし、「ご要望に応えることができ、うれしい。箱根の風物詩を楽しんで」と話している。
問い合わせは、同社鉄道部電話0465(32)6823。