永田崇人、「カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~」のキーパーソンが明かす、“ジェンダーレス男子”な一面!?

現在放送中のドラマ「カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~」(日本テレビ系=読売テレビ制作)で、“子ども番組のお兄さん”として活躍するタレント・ゆうたんを演じている永田崇人。永田は、ゆうたんは第3話でジェンダーレス男子・相馬周(めぐる/板垣李光人)のライバルである“不思議男子”として登場。明るくキュートな表情の裏に、周に嫉妬するダークな一面を持ち合わせているキャラクターだ。“ほっこりキュンキュン”なラブストーリーが展開される本作の中では、キーパーソン的役割も担っている。

ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」シリーズで人気キャラ・孤爪研磨(こづめけんま)役を約4年間演じるなど、2.5次元舞台で人気を集めるほか、ドラマ「初めて恋をした日に読む話」(TBS系)や「モトカレマニア」(フジテレビ系)など映像作品でも活躍の幅を広げている永田。ともすれば漫画的な表現に終始してしまいそうなゆうたんという個性的なキャラクターを、一体どのような思いで演じたのだろうか。親しみやすい雰囲気で、表情をコロコロと変えながらインタビューに応じつつも、一つ一つの質問に対してじっくりと考え、言葉にする――。その姿から、真摯に役に向き合う彼の仕事へのスタンスもうかがえるようなインタビューとなった。

――ご自身の演じられるゆうたんはどういう役ですか? 演じる時に意識したことはありますか?

「今までなかなかなかった役だったんで、すごく演じていて楽しかったです。『キャハ!』みたいな感じはこれまでやってきた役でもあったんですけど、裏側があるというか、ダークな感じがある役はなくて。そういうの好きなんですよ。だからやっていて楽しかったし、実は、ちょっと近しい部分もあるのかなって。でも、ゆうたんの二面性の部分が本当に“ただの二面性”っていう芝居にならないようには気を付けました。というのも、逆に言うと分かりやすくそういう芝居をすることもできるんですけど、ちゃんとゆうたんにもドラマがあるというか。そこを出したくって。だから、“ただ性格が悪い人”っていうふうにならないようには気を付けました」

――第3話の最後に、ゆうたんの過去の話も出てきますよね

「そうなんです。その過去のエピソードを見て、『かわいそう、ゆうたん』って思うのは失礼かもだけど。ただ嫌なヤツじゃないっていう」

――本作は、他者の個性を否定せず、多様性を認める現代的な作品だと思います。周は、高校時代に町田和子(わこ/吉川愛)の言葉に救われたことで自己肯定できたように、永田さん自身は誰かに言われて、救われた一言ってありますか?

「監督の熊坂(出)さんのワークショップを去年の7月くらいに受けた時に、それこそセルフコンパッションっていう自己肯定感を上げるみたいな話をされていたんです。というのも、俳優っていう仕事がそもそも人の感情を扱う仕事ですごく繊細だから、ちょっとしたことに敏感に反応して傷ついたりしちゃう。だから、自己肯定感は高い方が絶対いい、というお話をされていて。あぁそうだなって思って、そのお話を聞いたことがきっかけで、僕自身もいろいろなことへの向き合い方が前より良くなったというか。それはすごく大きかったですね。その後すぐ『カラフラブル~』と同じスタッフで作られたドラマ『おじさんはカワイイものがお好き。』(同系)が始まったので、それを見て同じことを感じたし、元気をもらえましたね」

――作中でゆうたんがエゴサーチをするというシーンがありましたが、永田さん自身はネガティブな意見を目にした時などは、どのように対処することが多いですか?

「エゴサして嫌なふうに書かれていることってあんまりないんですが…でも、対処とかはできないですね。分かりやすく傷つきますし。まぁ、ゆっくり立ち直っていくって感じな気がしますけど…『いいや、別に』とはなれないですね。やっぱり。でも、前ほど気にならなくはなったというか、ちょっとなんか言われただけで『グサッ』ていうのは、昔はもっとあったかなぁとは思います。最近は『勝手に言っておけばいいんじゃない』って思える瞬間もあれば、逆に前よりももっと深く刺さっちゃう時もあります」

――どうしても傷つく時は傷つきますよね。

「みんなそうだと思う。でも、『みんなそうだよね』って言えるのって、いいことらしいですよ。さっきの自己肯定感の話でいくと。自分が一番ダメとか思わずに、『みんなそうなんだろうな』って思うことって、ホント大事だと思います」

――本作の撮影現場はどんな雰囲気ですか?

「和気あいあいって感じだけじゃなくて、みんな何か真面目な人が多いっていうか。一生懸命自分のやれることをやっているみたいな雰囲気の現場ですね。板垣くんとはホント、たわいのない話しかしていなくて。こんな27歳のオッサンを、19歳の少年が相手してくれています(笑)。すごくすてきな方で」

――(笑)。そんな板垣さん演じる周は“ジェンダーレス男子”と言われていますが、永田さん自身にジェンダーレスなところはありますか?

「何だろう? それをなんか“ジェンダーレス”と呼べるのかは分からないけど、何かしらはある気がする! ボディタッチが多いとか、感情的というか、涙もろいところは女性寄りな気もしますけど。それと、体重1kgの増減とかを気にして、ご飯を食べるのを控えたりするのはちょっと女性っぽいところかもしれないです。あとは…化粧水とか乳液とかケアしていること。『何か、やんなきゃ』って。『ニキビとかできちゃだめだ』って(笑)」

――お仕事柄というところもあるんでしょうか。では、最近やっている美容法は?

「そういうの、全然ないです(笑)。あっ、でもサウナや長風呂などで、老廃物はできるだけ出しておこうと思っています。ほかにジェンダーレスなことは…何だろうなぁ。そもそもジェンダーレスの定義が分からない…。ゆうたんはネイルをしているけど、別に“ジェンダーレス男子”ではないと思うし。難しいですね。ジェンダーレスって」

――先ほどサウナの話題が出ましたが、以前弊社の雑誌「TVガイド Stage Stars vol.10」では、2017年に舞台『錆色のアーマ』で共演した、役者仲間の崎山つばささんと「サウナに行く約束が果たされていない」とおっしゃっていました。

「あ、果たしたんです! 静岡のサウナに行ったんですよ。なんなら静岡も行ったし、都内のサウナにもいくつか行きました」

――静岡って、結構遠出ですね。

「そうそう。休みの日につばさくんが運転してくれて、2人で車で。静岡には『サウナしきじ』っていうサウナの聖地があるんですよ。そこに行きたくて。時間が余ったから近くにある登呂遺跡にも行きました。竪穴式住居とか物見やぐらとか見たりして、それと『さわやか』のハンバーグも食べて(笑)。日帰りだけど、楽しかったです」

――崎山さんとは、よく連絡を取られるんですか?

「時々ですね。この前も仕事で熊本に行ったってつばさくんから連絡が来たんです。熊本に『湯ラックス』っていうすごく有名なサウナがあるんですが、『行ったぜ!』っていう写真が送られてきて。僕は大学が熊本だったので、もう何回も行っているんですけど(笑)」

――サウナって、健康管理にもつながるっていいますもんね。

「そうそう。基礎体温が低い人は病気にかかりやすいって言うじゃないですか。サウナに行くと、基礎体温も上がるので、ホントにいいんです。あと健康管理法ってほどではないですけど、運動はしています。フットサルとかサッカーとか。それとビタミン剤を飲むくらいですね。腸内環境が悪いとそれも病気にかかりやすくなるらしいんで、気を付けています。まぁ、ビタミン剤は義務的に飲んでいるっていうか、みんな飲んでいるし、僕も飲んでおこうかなみたいな(笑)。母親がよく送ってくれるので」

――では、サウナ以外の“マイブーム”は?

「マイブームかぁ…。映画は毎日見ていて好きだけど、マイブームって感じではないですね。そういえば、去年の外出自粛期間に家でずっと映画を見ていたんですけど、ソファの位置とテレビの高さが合わなくて、字幕の文字が小っちゃいなと思っていたので、大きいテレビに買い替えたんですよ。次は音響設備を整えたいなって思って、サウンドバー(テレビの前に置くバータイプのスピーカー)っていうやつを買いました。そうしたら、すごく良くて! 電気を消して、深夜1時くらいとかに映画を見たりするんですけど、時間帯的に、もしかしたらマンションの下の階の人に怒られたりするんじゃないかなって思うくらい、ブオーンって音が来るんです。最初は音を気にしていても、よすぎて気が付いたら集中して見入っちゃう」

――音がいいと、臨場感も出ますしね。

「それ! サウンドバーを買って一番最初にやったのは、『アベンジャーズ・エンドゲーム』のめちゃくちゃ迫力あるシーンを見ることでした(笑)」

――ところで、永田さんは昨年10月~12月にハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“ゴミ捨て場の決戦”、そして今年に入ってからは音楽劇「プラネタリウムのふたご」に出演するなど、舞台作品のお仕事が続いていましたが、ドラマのような映像作品に出る時に、意識的に変えていることはありますか?

「『こういうことを自分の中で言い聞かせて、こうやっています!』みたいなことは特にないですけど、勝手に変わりますね。舞台の時はやっぱり舞台の芝居をしているだろうし、身体表現も多くしている気がします。前はもっと舞台の時の流れのまんまやっちゃうこともあったけど、最近は自然に対応していけているかな。やっぱり映像と舞台では違うなと思います。何かを意識的にガラッと変えているわけではないので、言葉で説明するのは難しいんですけど…」

――最後に、永田さんが思う、今後のドラマの見どころを教えてください。

「僕は周がスタイリストを務める俺様モデルのキラ(桐山漣)推しなんですけど、キラがここから大活躍するんですよ。だからぜひ、追いかけていただきたいなって。全然自分の役のことじゃないけど(笑)」

――キラ、いい役ですよね。

「もう、めっちゃ好き! 桐山さんもすっごくすてきな方で。帰りにご一緒したりして、仲良くなりたいんですけど…あんまり図々しくいけないので、遠くから眺める感じです(笑)。あと今後の見どころとしては、和子ちゃんと周の恋愛模様にはもちろん注目してほしいです。もちろん、ゆうたんもまた出てきますし。3話のラストですっきりと終わったわけではないので、ぜひチェックしてもらえれば」

【プロフィール】

永田崇人(ながた たかと)
1993年8月27日生まれ。福岡県出身。おとめ座。A型。2015年、東京ワンピースタワー「ONE PIECE LIVE ATTRACTION」のモンキー・D・ルフィ役で俳優デビュー。主な出演作はドラマ「初めて恋をした日に読む話」(TBS系)、「モトカレマニア」(フジテレビ系)、舞台「いまを生きる」、音楽劇「プラネタリウムのふたご」など。現在公演中のハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」”頂の景色・2”に孤爪研磨役で映像出演しているほか、出演映画「徒桜」が年内公開予定。

【番組情報】

「カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています~」
日本テレビ系
木曜 午後11:59~深夜0:54

撮影/蓮尾美智子 ヘアメーク/茂手山貴子 スタイリング/東正晃
衣装協力/シャツ、ベスト、パンツ(ナノアット/nano-art.contact@nano-art.info)、シューズ(パラブーツ/☎03-5766-6688)、ソックス(スタイリスト私物)

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