【コロナ禍の高齢者の意識調査 発表】2人に1人が“終活”の意識高まる「家族に迷惑をかけたくない」

新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、「まん延防止等重点措置」の適用地域が10都府県へと広がるなか、「終活」を始める高齢者が増えてきたという調査結果が発表されました。

終活を意識しているという人のうち2人に1人が、「感染拡大によって終活の意識が向上した」とアンケートで答えているのです。
詳細を見ていきましょう。

コロナ禍の終活の理由「家族の迷惑」

今回の意識調査「COVID-19拡大に伴う60代以上の意識・行動変化等に関する調査」を実施したのは、フリマアプリの開発・運営事業大手のメルカリ(東京・港区)です。

緊急事態宣言中の今年3月中旬にインターネットでアンケートを行い、全国の60代以上の男女1,236名から回答を得ました。

「いつ何が起こるかわからない」

終活に関する注目ポイントは、次の2点です。

【終活をめぐるポイント】
1.「終活」を意識している60代以上は66.5%、そのうち52.4%が感染拡大によって終活の意識が向上
2. 終活の意識向上の理由トップ3は、1位「家族に迷惑をかけたくないから」2位「スッキリしたいから」3位「いつ何が起こるかわからないから」

今回の調査結果を詳しく見てみますと、終活・生前整理への意識を質問したところ、66.5%の人が「意識している」と回答しました。

そして、意識していると答えた人に、感染拡大による意識の変化について質問したところ、2人に1人の52.4%が「終活・生前整理への意識が向上した」と回答しています。

次に、終活・生前整理の意識が向上した理由を質問すると、最も多かったのは「家族に迷惑をかけたくないから」(64.3%)、次いで「モノを整理してスッキリしたいから」(59.6%)、「いつ何が起こるかわからないから」(40.1%)となりました。

不安増す老後「社会とのつながりが希薄になった」

一方、老後の不安について質問したところ、最多の回答は「病気・怪我」(74.5%)、次に「体力・気力の低下」(66.3%)、「生活費」(51.5%)と続きました。

特徴的だったのは、「孤独・社会とのつながりが希薄になる」が最も増加したことです。
2019年3月調査と比べると倍増し、10.2%増えています。

孤立する高齢者「子や孫に会えなくて寂しい」

そうした現状は、自由回答の記述を見ると明らかです。
コロナ禍で孤立する高齢者の切実な声が寄せられていました。

「お友達と会うことができなくて寂しい。スポーツクラブやヨガ教室に行けないので、体力が落ちそうで心配」(70代女性)
「子供や孫たちに会えなくなり、寂しい気持ちが募った」(60代男性)

高齢者の皆さんが笑顔を取り戻せるよう、一刻も早くコロナ禍が収束するよう願いたいものです。

出典:㈱メルカリ プレスリリース

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