「本塁打欠乏症」深刻… 中日でささやかれる“仰天練習プラン”

与田監督(左から2人目)ら中日首脳陣も頭が痛い…

中日の貧打がシャレにならないレベルになってきた。18日の広島戦(バンテリン)もわずか5安打で2―4の逆転負け。借金5は今季ワーストタイで、チーム打率2割2分、49得点はともにリーグ最低。特に深刻なのは20試合を消化してチーム本塁打がたった3本という現実だ。

チーム本塁打リーグトップの阪神は18本で、同5位のDeNAでも14本を記録している。中日の長打力不足は数字に表れており、11試合を行った本拠地バンテリンドームでは木下拓が11日のヤクルト戦で放った1本しかアーチが出ていない。これではスタンドのファンも意気消沈だ。

チーム本塁打3本のうちの1本を放ち、4試合連続で4番に座っていたA・マルティネスがこの日は欠場した。与田監督は「全て詳細が分かったら伝えます」と言葉を濁したが、何らかのアクシデントが起こったのだろう。上肢のコンディション不良で出場選手登録を抹消されていたビシエドが今週中にも一軍復帰するのは明るい材料だが、一部でビシエドが痛めたのは右脇腹との情報も流れていることから、OBや関係者の間で「脇腹だったら再発しやすい箇所。もう1回ピリッときたらヤバい。フルスイングできなくなる」と心配する声も上がっている。

試合前のフリー打撃でも柵越えを連発する迫力あるスイングを見せる選手がほとんどいない。本塁打を打つ感触すら忘れてしまったのではないかとの心配から、あるOBは「景気づけに、金属バットで打撃練習をやればいいじゃん」と仰天プランまで口にする。こんな冗談のような話が出てくるのも本塁打欠乏症の深刻さを物語っている。

首位・阪神には早くも8ゲーム差と離された。一発攻勢でベンチの与田監督も喜色満面…なんて日がやって来るのだろうか。

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