ニュージーランドとオーストラリア、トラベルバブル開始 高需要で増便も

ニュージーランドとオーストラリア間で、相互に隔離措置を免除するトラベルバブルが、きょう4月19日より始まった。両国間の移動では、1年以上に渡って隔離措置がとられていた。

いずれかの国に渡航前の14日間滞在していることなど、複数の条件を満たした、両国の居住者が対象となる。ニュージーランド航空やカンタス航空、ジェットスター航空では、驚異的な航空券の販売を記録している。

ニュージーランド航空では、オークランド〜シドニー線が最も人気が高く、初日のオークランド〜シドニー・ブリスベン線とクライストチャーチ〜メルボルン線は販売開始後すぐに売り切れるなど、数時間で数万人の予約が入った。7月と9月にはクイーンズタウンへのオーストラリアからの旅行客が増えることを予想しているほか、7月の学校の休暇シーズンには、より多くの需要がみられると期待を示した。

カンタス航空でも、予約の受付再開から最初の数日間で数万人の予約があったほか、「ポイントプレーン」などの需要喚起キャンペーンにより、マイルによる予約は受け付け開始から4時間で通常の80倍あった。国際線の再開に伴い、シドニーとメルボルンのファーストラウンジとブリスベンのプレミアムラウンジの営業を再開する。アラン・ジョイス最高経営責任者(CEO)は、「トランスタスマン路線の再開は、オーストラリアとニュージーランドにとってパンデミックからの回復にとって非常に重要なマイルストーンであるだけでなく、航空と観光にとっても重要です。双方向トラベルバブルは、久しぶりに再会する家族や友人たちにとっても、観光業に大きく依存している多くの仕事にとっても素晴らしいことです。つまり、より多くの飛行機が空に戻ってきて、より多くの人が仕事に戻れるようになるということです。ニュージーランドは、パンデミックが発生する前はオーストラリアにとって2番目に大きな外国人観光客の誘致国でした。今日は1番になろうとしています。トラベルバブルが発表されてからの需要は高く、最初の数日間で何万件もの予約がありました。カンタス航空はまた、スキーシーズンのピーク時に予想される需要を満たすため、クイーンズタウン行きの便を増やしました」とコメントした。

ロイター通信が新型コロナウイルスの各国の感染状況をまとめた「COVID-19 TRACKER」によると、両国の新型コロナウイルスの感染状況は、オーストラリアでは感染者29,519人で死者910人、ニュージーランドでは感染者2,595人で死者26人と、厳格な出入国規制やロックダウンにより、封じ込めに成功している。1日平均の新型コロナウイルス感染者数は、オーストラリアでは16人、ニュージーランドでは3人と、ピーク時と比較して、オーストラリアでは3%、ニュージーランドでは5%と落ち着いた状況が続いている。

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